外典
護岸記
第一日
はじめに土と水と空があった。
土はうず高くあり、水はその淵を満たし、空はふたつを包んでいた。
土も水も空も動くことは無く、ただそこにあるだけであった。
一日と呼ぶにはあまりにも長かったかもしれない。
もしくはほんの一瞬だったかもしれないが、世界の始まりはこのようにあった。
後に第一日と呼ばれる時の事である。
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