合宿、それは自分への挑戦

福山ともゑ

第1話 ※R18※

※R18※



初めて会ったのは、1年前の夏に行われた8校による合同合宿。

そして、初めてのキスに、初めての経験。

駆け足の様に一夏が過ぎた。

あれから1年。

メールだけの付き合いだ。

合宿が終わってからは、お姉ちゃんの協力も得ては恋人になった英さんの家で、お泊りをした。

が、それだけだ。

だって、お兄ちゃんが何かと邪魔しては、中々会うことが難しくなったからだ。

それでも、この春。

お兄ちゃんは、目出度く高校を卒業して社会人になった。

お兄ちゃんの言い分はこれだ。

 「お姉ちゃんの給料で、大学の授業料とか払えないし。

第一、社会人になるのが早いか、遅いかだけの事だ!」

そう言いきって、姉弟喧嘩(?)、いや姉弟思いの長男は就職した。


夏の合同合宿に付いて来たかったらしいが、就職してるので平日は無理。

なので、1年ぶりに会う恋人の英さんとは、羽を伸ばしてゆっくりと過ごしていた。

だけど、キスだけだった。

我慢していた。

なにしろ、8校の陸部部員が居るのだから。

でも、英さんの言葉で我慢出来ていたんだ。

 「2週間後、うちにおいで」


そう、英さんの誕生日だ。

今年も、お姉ちゃんの協力を得て、英さんの所にお泊りした。

だって、1年間も会ってないんだから。

お姉ちゃんなんて、

「1年分しっかりと愛し合って来なさい」と言ってくるし…。


お姉ちゃん、俺ね、この1年間で勉強したんだよ。

BLとか、その他諸々と。

お姉ちゃんって、腐女子なんだね。



英さんと無事に合流しては、お姉ちゃんの事を話したら、苦笑された。

 「でも、強力な助っ人だな」

 「そうでしょ。最初は分からなかったのだけどね」

 「で、携帯は?」

 「あ、家に置いてきた。で、これはお姉ちゃんのを借りたんだ。

お姉ちゃんはね、会社から配給されたのがあるから、使っていいよ。って」


1年ぶりに、英さんのマンションへ。

昼間から、早速やった。

分からない箇所を教えてもらい、その後、夕食タイムにはプレゼントを渡した。

英さんから、1ヶ月遅れだけど…、と言われ、誕生日プレゼントを貰った。

驚いた。

 「え・・・。俺に?ありがとうございます。」


開けてみると、シャープペンとボールペンのセットだった。

とても値が張るような感じのモノだ。

 「高かったでしょ?」

 「思ったよりは安かったよ。それより、こっちの方が高かったのでは?」

 「それは手作りです」

 「え?」

 「そういった分野は、好きなんです」

 「器用なんだな…。嬉しいな、ありがとう。」

 「お金は材料費だけなんで、それに・・嫌いなのは勉強なんだけどね…」

 「じゃ、今夜も徹夜で勉強するか」

 「ええー。昼間もしたのにぃ…?あ、身体の勉強ならしたいです」


英さんは、嬉しそうにペンダントを首に掛けてる。

それを見ると、とっても嬉しくなってきた。

英さんはキスをしてきた。

 「ひ、ひか・・り、さっ…」

 「ベッドとソファ、どっちが良い?」

俺は真っ赤になった顔を見られるのが恥ずかしく、英さんの首に腕を巻き付けて言っていた。

 「ベッドが良い」



ベッドに連れて行かれては押し倒されて、服を脱がされた。

いきなり首筋を舐められた。

 「ん…」


首筋から鎖骨に、胸元に、腹にと、英さんの唇は這っていく。

 「ふっ、ふっ…」

所々を吸われては、身を捩ってしまう。

英さんの声がする。

 「あれから1年だ。俺はね、色々と情報を仕入れたんだ。だから…」

 「お、れも…」


英さんの指が、尻に当たってる。そして、ゆっくりと挿してくる。

 「あっ・・!あ、ああ…」

 「力抜いて・・」

 「ふ…、ぅ…・・」

 「今日は軽くするだけだから、ね…」

 「ん・・」

英さんは、俺の塊を片手で扱いては、キスをしてくる。 

 「ん、ん、ん・・・」


その内に、力が緩んでくるのが自分でも分かった。すかさず英さんの指が挿し進んでくる。

 「うぅ・・・」


指が、俺の中で動いてる。

 「ふ・・、う・・、う・・・」


次第に、英さんの指が増えてきた。

 「あ、あ、あああっ・・・・」


何かが弾け出た感じがしたら、英さんの声が聞こえてくる。

 「夏生君、早すぎだよ。でも、嬉しいな。感じてくれてるんだ…」

 「ん…」

 「俺もイキたい…。だから、もう少し待って」

 「ひ・・、ひか、り・・さ」


 「ぐっ・・!」

何かが、俺の腹にべチャッと付いた感じがした。

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