真鍋広晶 〜マナベヒロアキ〜

4月20日


「あぁ、わかった。時間についてはプロデューサーに聞いてみるから詳しい話はその時にしよう」


 プロジェクトルームの端の方で真鍋広晶さんは誰かと親しげに電話をしていた。


「プロデューサー、結くんのスケジュールを確認したいのだが」


「結さんのスケジュールですか?」


「結くんがやっているセルフプロデュースを俺も少し手伝わせてもらっていて、顔を合わせて話をしたいからプロデューサーに俺たちがお互いに開いている時間を調べてもらいたいと思ったのだが、お願いできるか?」


 植田結さんのセルフプロデュースの件について、僕は最近誰からもこの話を聞いていなかったので気にしてはいたのだが、僕の耳に話が届いてこないだけでプロデュースは順調に進んでいるようで安心した。


「結さんと広晶さんのスケジュールを調べればいいんだよね? 少し待っていて」


 僕はすぐに結さんと広晶さんのスケジュールを確認、調整しながら2人のスケジュールに無理が無く、次のスケジュールに気を使う事のない時間を伝えた。


「この時間でどうかな?」


「ばっちりだ。ありがとう」


「セルフプロデュースで助けてあげられるのはこれくらいの事だけだから。そうだ、結さんの事だから無茶ばっかりすると思うけど時に軌道修正をしながら見守ってあげて」


 用事を済ませプロジェクトルームを出て行く広晶さんに僕はそう伝えた。


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