七瀬光 〜ナナセヒカル〜
4月7日
「い、嫌だぁぁぁ」
七瀬光さんに日めくりカレンダーを捲るようにお願いをしてから数十秒後、光さんの叫び声がプロジェクトルーム内にこだました。
「光さん、どうしたの?」
「プロデューサー、今日、今日って」
「4月7日の金曜日だけど、それがどうかしたの?」
「平日の、平日の休みが今日で終わるなんて、嫌だぁ!」
「なるほど、そう言うことね」
光さんの学校は来週の月曜日から新学期が始まるようだが、この2週間近くの間、平日が休みであることを利用して普段はあまり入れていないロケの仕事を多く入れて仕事を楽しんでいた光さんにとって春休みが終わり平日の仕事が制限されてしまう事は辛い事のようだった。
「でも、すぐにゴールデンウィークがあるから。光さんの学校は確か途中の平日を夏休みの振替休日に設定して10連休にしているはずだよ」
「じゃあ、その時にロケの仕事を入れてくれますか?」
「もちろん」
「じゃあ、じゃあ頑張ります」
まだ、新学期に対して乗り気ではないような雰囲気を醸し出してはいるが、ひとまずゴールデンウィークまでの間は頑張って学業と仕事を両立してくれるだろうと、僕は内心ホッとしながら光さんを見つめた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます