砂岡士 〜スナオカツカサ〜
最近は冬が近づいているという事もあり、僕の所属する事務所、和水プロダクションの中でマフラーや手袋と言った防寒対策をしている人たちをよく見かけるようになった。
そんな中、
「砂岡さん!!」
遠くの方からTシャツ姿の人影が僕に手を振っていて、その人影は徐々に近づいて来た。
「これからお仕事ですか!」
最初にいた地点からおよそ3秒で駆けて来た音尾文美ちゃんは僕にそう聞いてきた。疑問符が感嘆符になっているが、文美ちゃんの場合はこれがデフォルトらしい。
「そうなんだ。だから、ここでプロデューサーと待ち合わせをしているのだけど、まだ来なくてね。見かけなかった?」
「そうですね! 確か、駐車場の方に向かっているのを見ましたよ! ただ、社長といつも一緒にいる男の人が話しかけていたので少し遅くなるかもしれないです!」
「そうか。文美ちゃん教えてくれてありがとう」
「いえいえ! お安い御用です!!」
文美ちゃんはそう言うとくしゃみを1つした。
「もう寒くなってきたし、昨日は雪も降っていたから温かい格好をした方が良いよ」
「はい! 明日からはマフラーを付けてランニングをしようと思います!!」
マフラー以前に上着を着た方が良いと思うのだが、流石の文美ちゃんでもそれくらいは理解しているだろう。理解していると思いたい。
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