真矢プロジェクト男性アイドル編
相生アイチ 〜アイオイアイチ〜
和水プロダクションその事務所は僕が知っているだけでも300人以上のアイドルが所属していて、事務所の近くを訪れると高確率でアイドルと出会うことが出来る。
その為、僕らに撮って困ってしまう事もある。
「今日はやけに多いな」
事務所の正門付近では大勢の女子中高生が2人のアイドルを囲んで「一緒に写真を撮ってください」とか「サインしてもらっても良いですか?」と喜びに満ちた表情でそう言っていた。
「あれは、スプリングスの」
部署が違うので僕が一方的に知っているだけだが、1人は桜野美沙さん。もう1人は桜木美春さん。今年和水プロダクションへ移籍したこの2人は移籍したばかりでも元々の人気が衰えることなく今まで以上に人気が上がって来ていると僕は思っている。
「おはようございます」
ファン1人、1人に対してとても丁寧に写真撮影やサインに応じているお2人に挨拶をすると、2人は救世主が来たとでも言いたげな視線をほんの一瞬だけ見せた。
「あ、あの」
挨拶をした時点で僕の存在は女子中高生たちにも知られてしまったわけでスプリングスのお2人から写真撮影やサインを頂いたファンの方たちは申し訳なさそうにサインをねだってきた。
この後はレッスンの予定があるのだが、出来るだけファンの方たちの要望には答えたいし、その場にいたファンの子たちの要望を答え終えたスプリングスのお2人は次の仕事が迫っているようでそそくさと事務所へ入って行ってしまったので僕は1人その場のファンの要望に応えた。
僕は今度から急いでいる時は裏門から入ると心に強く誓った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます