端々七瀬 〜ハシバシナナセ〜
「ねぇ、ななちゃん。自分で言うのもどうかとは思うけどさぁ〜。ほんと〜にきちょ〜な放課後をさいちゃんと過ごしたいの?」
「えぇ‼︎ 彩香さんはわたしにとって師匠のような方ですから一緒に過ごせるなんて光栄なんです」
「師匠って呼んでくれるのはうれし〜けど、実はさいちゃん弟子はとってないんだよね〜。デシなら大ぼしゅ〜中だけど〜」
「それって同じ意味じゃないですか?」
「違うよ〜。師匠とシショーくらい違うよ」
「なるほど‼︎ 全然わかりません」
「それで良しっ☆」
ゴールデンウィークの過酷な練習で穴の空いてしまったレッスンシューズを買い替える為に端々七瀬と烏居彩香は待ち合わせをして事務所近くのスポーツ用品点に向かう予定だったのだが、話があらぬ方向に前進していくだけで2人の足は待ち合わせ場所の事務所1階ホールから1歩も進んでいなかった。
「それで、さいちゃんのデシになる話だけど……」
「はいっ‼︎ って、違います。違わないですけど違います。レッスンシューズを買いに行く話に戻しましょう。始まってないですけど」
「あ〜、忘れてた〜。でも、ちょ〜ゆ〜しゅ〜なさいちゃんシショーに任せなさい」
「喋り方から優秀さが感じられない上、弟子もといデシ入りが決まりましたけどわたしはどうすれば?」
「なんとさいちゃんはこの話をもらってすぐにななちゃんに似合う靴を見繕っていたのだ。どやぁ〜! と、言うことで今からお店にレッツゴー」
「待って下さい。シショー」
この後、七瀬が適当アイドルのデシ入りを耳にした川野流が頭を抱えることになったのは耳にしたのは言うまでもない。
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