遠藤花菜 〜エンドウハナ〜
「驚いたな」
木曜日の午後、オーディションに受かったアイドルのタマゴたちは事務所に所属する前のお試し期間として事務所に所属するアイドルたちが常日頃から行っているレッスンを行っていた。
「アイドルって楽しいです」
オーディションに受かった5人の中で最年少の彼女、遠藤花菜は喜々としてそう言っていたが、彼女の足元には4人のアイドルたちがハードなレッスンによって息を切らして倒れていた。
「花菜、お前は何ともないのか?」
「はい、何ともないです」
毎日同じような事をしているアイドルたちでも疲れた表情を見せるレッスンをしたというのにまだ余裕のある花菜に流は驚きを隠す事が出来ないのと共に、ある考えが頭によぎった。
「花菜、少し話をしよう」
流はそう言うと花菜をレッスンルームから出して2人きりになった。
「お説教ですか?」
「別に怒られるような事はしてないだろ? 実は花菜のダンスレッスンを見て花菜に現在企画中のユニットに入ってもらう事にした」
「ユニットですか?」
「あぁ、花菜には少し大変な思いをさせてしまうかもしれないが、頑張って欲しい」
「はい、楽しい事が出来るなら。頑張ります」
花菜は両手を顔の横で強く握り、満開の笑顔を見せた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます