第8話 猫キャバ嬢
化猫遊女という妖怪をご存じだろうか。普段は人の姿、遊女の姿をし客が寝た後に化け猫になり、こっそりと食べ物を食べている化け猫の事だ。
どうして、そんな事を聞いたかというと、最近、Cさんの街では化猫遊女に近い話が出回っていた。
その名も「猫キャバ嬢」。
どんな話かと言うと・・・・・・。
――あるキャバクラに通っている客が店の忘れ物をした。
忘れ物に気付いた客が店に戻った、店近くに来た時だ、店と店の間にある狭い路地から声が聞こえた、気になって覗くと客が一番気に入っているキャバ嬢がそこに居た。どうやら誰かと電話しているようだった。
よく見てみようと目を凝らした客は驚くことになる。
そのキャバ嬢は顔は猫、体は人の姿だった。
見間違いだと思って、よく見ても間違いなく顔は猫そのものだった。気に行っていたキャバ嬢の奇妙な姿に客は戦慄していると電話の会話が耳に入った。
『××って客、貢物が殆ど安物ばっかなんだよね~』
それは自分に対する悪口であった。
それを聞いた客は二度と店に来なくなったという。
これを最初に聞いた時、Cさんはキャバ嬢が人外だったのは恐ろしいが何処が怖いのかと思ったそうだ。
だが、話をした人から「普段、自分に対して愛想が良いのに裏で悪口言われてるのって怖くない?」と言って、それは確かに怖いなとCさんは思ったが「猫関係なくない?」とも思った。
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