第10話

「いいカモにされる筈だわ」

真理さんにはメールで、里奈の事もデートクラブの結衣の話もしていた。

会って早々、挨拶もしない内にそう言われた。

「京介君、独身でしょう?」

見透かされている!



何故分かる?何か拙いことを言ったか?

不審がる俺に答えを直ぐにくれた。

「メールですぐに分かった・・・夫婦の生活臭がゼロ」


近くの喫茶店に入ると、直ぐに質問攻めにされた。

出身地、趣味、会社に具体的な仕事の内容、そして遂には・・・

「オナニーのペースは?毎日?」

「いいえ、2・3日に一回」


つられて本当のことを言ってしまった。

この真理さん話が巧く、知らぬ間に誘導されてしまう。

「ふーん、そう?」

「こんなおばさんとでもいいの?」

「はい」


じっと俺の目を覗く真理さんが言い出した。

「分かった。さあ、立って。行きましょう」

ポカーンとする俺にこうも言う。

「心配しなくても、お金を頂戴なんて言わないから」




ホテルの部屋に入ると、直ぐに真理さんは服を脱ぎ始めた。

「彼方も脱ぎなさい」

紫色の下着を脱いで、裸になった真理さんを見て俺は驚いた。


さっきまでと全く違う女が目の前に立っている。

「すごい!!」

思わずそう言ってしまう素晴らしい身体だった。

奮い付きたくなる、厭らしい身体そのままなのだ。

服を着ている時とは全く違う、素晴らしい身体。


少しふっくらとしている身体には、形のいい大き目の胸。

ウェストは括れ、腰が張り出している。

尻の肉はキュンと引き締まり、弛み一つ無い。

それに脚の線がこれまた素晴らしく綺麗だった。

全身に一つの欠点も無い身体。


「こんな身体を見るのは初めてです」

「僕が恥ずかしくなる」


「嬉しいこと言ってくれるじゃない」

「だって本当だし」

「彼方だっていい体してる」

俺のそれを見た真理さんが掴んで来た。

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