エンジニアリングでサクサク文筆業
山内 剛
第1話 ないものは作ればいいじゃない
ゲームサークル仲間とだいたい一週間、カクヨムで日刊連載をしようと目論んでいます。
なぜ文芸かといえば、面白そうだからで他ではありません。
名付けて、セブンデイズinカクヨム計画。ちょっとした小旅行をイメージしてくださると、
助かります。
規模は一日あたり原稿用紙三枚から五枚。
七日間合計の最大一万四千文字で読者に何かを残す(読後感)。というのを目的にします。
頒布物を書くに当たって、要件の決め方を考えてみました。
要件というのは僕の属するICT技術者用語で、システムの使用者となる人の要求と、
外部システム(システムの外部にある別のシステム)との入出力の仕様とを合わせた言葉です。
この要件を決める工程はICT技術者にはとても大事な部分で、仕事の進め方でも
要件定義という(名前的にはそのままの)工程として設定されています。
とは言うものの、ICTエンジニアリングの用語である要件定義が文芸になんの関係があるの?
という向きもいらっしゃると思います。
それは、頒布物=物語を、読後感を読者に惹起させるシステムとして捉えて、
システム開発の手法で文章を書くサポートができたら、良いなあと僕が考えたためです。
これには、僕らぺーぺーには専業の編集者(プロデューサー)がいないためでもあります。
編集者の定義を考えてみましょう。編集者とは、作家第一の読者であり、相談役であり、
人によっては取材を行ったその結果や、資料などの提示を行ったりもする役職です。
もちろん(文芸で口に糊をする企業人の常で)高給取りですし、
定義通りとするなら編集者は影の作者とでも呼ぶべき裏方、製品を作る上での共同作業者な訳です。
そんな人が、ホイホイ周りにいたらこんなに嬉しいことはありませんが、
そんなことは現時点ではありえない。
そこで、ないもの(編集者)は作ればいいじゃない。というのが今回の作業の骨子です。
より正確には、作家作業ができない理由としての編集者の不在、というファクターそのものを排除したい、
と考えています。
僕はエンジニアですから、作業工程をレール引いて、キチンと定時定時の仕事をして、
ソツなく仕上がった上で、要求を満たす良い製品を速く量産したい。という思いがあります。
そのためには、まず読者像とその要求をキチンと明確にすることと、
それがきちんと読者の心に刺さるように手順化してないといけません。
「ざっと書いたらあとは頑張りで。」だと苦しいでしょうし。僕は苦しいの嫌なんです。
本来であれば、そういう線引きの交通整理をするのがプロデューサーたる担当編集者の仕事なんでしょうが、僕には担当編集者いないんで。
なんで、レール引いて量産ライン整えて、あとは大数の法則に従おうかなと、思ったわけです。
(大数の法則というのはようするに数撃ちゃ当たるのことですね)
というわけで、頑張るぞっと。
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