死んだ僕が歩む道
音切 享楽
第1話
僕の日常は至って普通、平凡で退屈な毎日だった。
空から女の子が降ってくることは無いし、突然異世界に飛ばされて世界を救うことも無い。勿論、特殊な能力も持ってないし、女の子に囲まれる日常も送っていない。
普通。そう、僕は普通の一般人なのだ。
これから普通に進学して普通に就職する。そして普通に女性に出会い、普通に愛し合い、普通に結婚する。そのまま普通に時は流れて普通に年老いて死ぬ。
多少の差異はあれど、こんなものだろう。こんな人生を送るだろうと、そう思っていた。
だがしかし、運命とはどこでどうなるか分からないものだ。運命は僕に予想とは全く違う結果をもたらした。
17歳の夏のある日、僕は死んだ。
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