下位争い7

コルクゥスター

所属:セブンスブリッツ極東プロリーググレードB

代表:セルディバイン・ウメツカ

本拠地:J保全区域カントウC

登録選手:ロイア・エルメス

     アイカ・ホウジョウ

     リラ・ディード

     マリア・ティターニア

     エミ・キノシタ

     クリス・ポルトメイア

     エンリ・ノーラン

控え登録:アイゼン・ハーネス

     ククリ・エントロ

     リー・ウーハイ

     マイ・ソトムラ

     ミオ・ソトムラ

監督:グラド・フォスカー


公式HPでも確認できるメンバー表を眺める。現在、故障で戦列を離れているアイゼンを除けば11名。今日の診察でエンリも離脱になって10名になる。下位チームらしくカツカツな状態だ。能力的に考えればククリをレギュラーに昇格させる感じになるだろう。俺としては、余裕があるうちにソトムラ姉妹も試しておきたいところだが、メンバーについてはノルイエに一任している。


「あー、カントクだー。めずらしいね。こっちに顔出すなんて」


「伝達聞いてないのか? 今日は俺が監督するって連絡したはずだぞ」


「あー、そういえば、そんなメールあったかもー」


それなりに重要連絡の部類だが、コイツにきつく言ってもしょうがない。なんだかんだで、本当に重要なメールは見落とさないからな。不思議なことに。


「そんなことより、リー、この間結構いじったけど、どうだ?」


「うんっ、いいよ。これ、すごく面白い」


ニコニコ顔で返事をしてくる。リーは旧帝国出身で少し言葉遣いがおかしいところがあるが、慣れると気にならなくなった。プロ選手としては線が細くて通用しないと思われていたが、類まれないバランス感覚と目の良さでプロ選手として戦っている。グレードBでは、思うようにプレーが出来ず伸び悩んでいた。そこで、思い切ってデバイスを特化型に調律していった。安定性を削り、速度に費やす。シンプルに言うとそれだけの事だが、かなり扱い難いものになっている。


「それはよかったな。お前なら喜んでくれるんじゃないかと思ってたよ」


「へへへ、諦めないで移籍してよかったよ」


リーは、昨シーズンの終盤に移籍してきた。グレードD降格が決定したチームの代表がプロリーグからの撤退を決め、選手たちが放出(解雇)された。その中の一人にリーがいた。プロである以上、解雇はいつでも起こり得る事態だ。そこに甘さは存在しない。金という絶対的価値観に支配された世界なのだから。しかし、このチームの代表は自身の価値観の元、けじめとしてプロ選手を引退するのであれば、一般社員として仕事は用意すると確約していた。しかし、リーはプロ選手の道を選択して、うちのチームに移籍してきた。



リー・ウーハイ

出身:旧帝国(現C2自治領)

パワー:F

耐久:E

魔力:E

速度:C+

クラス:ローグ


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る