第3幕感想

第3話 立花信奉者の集い1


 舞台上からは人が消え、静かに幕が下り、周囲が明るくなる。

 〜〜♪〜〜(軽快な音楽)


蓬郷ほうごう「…………」


蓬郷「…………」


爺「いや、なんか言わんのか?」


蓬郷「ない」


爺「無口キャラを貫いてくれてるのはいいんじゃが、ここでキャラ守られても困るんじゃが……。なんか言いたいことないか? 」


蓬郷「良かった……」


爺「何が良かったんじゃ?」


蓬郷「立花、良かった……」


爺「なるほどの。立花と棗ちゃんが上手くいって良かったんじゃな」


蓬郷「うん」


爺「…………」


蓬郷「…………」


爺「よし。とりあえず、お前さんの紹介をしようかの。

  こいつは蓬郷。立花の懲罰部隊、ゾンビの副隊長の無口な大男じゃ。ゾンビ幹部では珍しく立花信奉者じゃなって、お前さん棗ちゃんのこと知っとったんか?」


蓬郷「見た」


爺「いつ?」


蓬郷「小さくて可愛い子、芹と椿と話してた」


爺「なるほどの。居たけど書かれんかったんじゃの……うん。もっとアピールするんじゃ」


蓬郷「別にいい」


爺「そうか? みんな出たがるのに蓬郷はいい奴じゃな。

 では次の企画に移るかの。リクエストに答える企画。おいでませ〜」




尾花「どうも。立花の兄だよ」


鬱金「同じく副官の鬱金です」


爺「はい。今回はこの二人を呼んで、立花と棗ちゃんについて語ってもらう感じかの。蓬郷もしゃべっていいからの」


蓬郷「分かった」


爺「うむ。ではの、ようやく本編ではメインの二人がくっ付いたんじゃが、感想とかあるかの?」


尾花「別に? こうなるの分かってたし」


爺「じゃあ……いつ頃からそう思ってたんじゃ?」


尾花「そうだねぇ。あの子の方は分かりやすかったし、立花は押しに弱いから……割と最初から思ってたよ」


爺「鬱金はどうじゃ?」


鬱金「棗さんは初めて会った時からそんな感じでしたし……立花様は棗さんみたいな方が好きでしょう?」


爺・尾花『えっ!(驚く)』


爺「そうなんか?」


鬱金「ご自分で言ってましたよね? 浅葱さんみたいな方が好きだって」


爺「浅葱は……棗ちゃんと違うタイプじゃないかの? 浅葱は背が高いし、性格も職人堅気で……っておや?」


鬱金「身長は違いますけど、二人とも体育会系でサッパリした性格ですし、あと立花様は脚フェチでしょう?」


尾花「そうなの?」


鬱金「外で立花様といると分かると思いますよ、まぁ選り好みはしてるみたいですが」


爺「流石鬱金じゃ! でもそんな何もかもお見通しだから出番が喰われていくんじゃぞ。鬱金回がカットされすぎて不憫じゃわい……いずれ必ず出番は来るからの!」


鬱金「期待せずに待っています」


(不機嫌な尾花)


爺「え〜っと、今後二人はどうなっていくと思うかの?」


尾花「別に普通でしょう?」


爺「いやいや、分からんぞ。結構勢いでくっ付いたからの。旅先で喧嘩して分かれるとか、一緒に住んでみたら無理だったとかあるじゃろ?」


尾花「そんな訳ない! 相手は立花なんだよ?」


鬱金「立花様はこだわりがないので、一人の時間を邪魔しなければ問題ないと思いますよ? 棗さんは分かりませんが」


尾花「大体あの子の事って性格以外よくわからないよね?」


爺「確かにのぅ……これから徐々に分かってくるのかのぅ……」


尾花「それより、立花の嫁って大変だけど大丈夫なの?」


鬱金「自分もそこは心配ですね、二人とも気づいてないようですし……」


爺「まあ、乞うご期待的な感じで締めるかの〜。後は立花についてなんじゃが……鬱金は立花の情報他に持ってないかの?」


鬱金「さぁ? 今の所はないですね」


尾花「立花の事なら僕の方が知ってるから!」


爺「でも、立花は五歳から学園暮らしじゃろ?」


尾花「五歳までの立花はすっっごい可愛かったんだよ!」


爺「まあ。わからんでもないが」


尾花「そうだよ! 歌も歌ってくれたし、絵本も読んでくれたんだよ!」


爺「いや。そこはお前さんがしてやる方なのではないのか?」


尾花「最初は僕が教えたけど、立花の方が可愛いでしょう!」


爺「うん。そうじゃな……」


鬱金「立花様の子守唄は尾花さんが教えたんですか?」


尾花「あれは母親だよ……でも立花は覚えてないんじゃないかな?」


鬱金「なるほど……」


尾花「立花小ちゃい頃はね————」


爺(これいつ終わるんじゃ?)


鬱金(止めるまで続くんじゃないですか?)


蓬郷「尾花もかわいい……」



His talk is not over.

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る