第278話 年月が過ぎて旅にて①【おまけ2】
ドライアードの少女は、僕達を見つめて言葉を話す。話すと言っても脳内に声が響いてくるような感覚がある。念話みたいな感じがするがきっとドライアード特有の物なのだろうと僕は、思っていると? 僕に近づいてきる……
君は、狐族でもかなり特殊な者だと思うのだけど? 違っていたらごめんなさい。
「ごめんと言われても僕自身が今の種族しか知らないから全然謝らなくて良いと思うけど、他にも狐族ているの?」
「そうだね、私が見た事あるのは、君以外で、二種族かな?」
「二種族て、僕を合わせると三種族になるて事?」
「そうだね、だから君を見て、久々にびっくりしたかな?」 それとね、もう一種族は、滅んでしまっていて、残っているのが最近会いにきてくれないだよね……
「最近て、いつ頃の話をしているの?」
「最近だから、今で言うなら三十年前くらいかな?」
「三十年て、凄い年齢だよ!」 僕からみたら凄いと思ってしまう。
「見た目的には、君とあまり変わりがないだよね……」 それだから久々にあったのと思って勘違いしちゃったんだけどね。
「その子とは、連絡とか取れないの?」
「私自身がここから離れられないから例え場所が解っていても会いに行く事が出来ないだよね……」
「姫様?」 どうしたの? 念話なんて使って話すなんて、何か解ったの?
「昔何処かであった時に、名前を聞いた気がして、それを聞いてみようと思いまして、姫様にその事を聞いてから聞いてみようとおもいまして……」
「いいわよ、聞いてみて。それで少し謎が解けるならドライアードの力になってあげてね」と姫様が言って下さる。
ドライアード殿一つ宜しいか?
「えっと、配下の者さん?」
「申し遅れましたが、リーヴスラシルと申します」
「はい、それで私に何かいう事でもあるのですか?」
「その方々で、柚華(ゆずか)と言う名前ではないでしたか?」
「ゆ、柚華で、あってる!」 どこでその子を知ったのよ?
「昔旅をしている時に、一つの街で出会いましたが、ドライアード殿が先ほど言っていた年月とは、かなり違いますがそれでも聞きますか?」
「三十年じゃないて事?」
そうですね、私があった事があるのは、それよりもさらに五倍くらいある年月が過ぎていましたけど、それでも聞きますか?
『お願いします!?』
「今から百五十四年の七月七日の丹漸(たんざ)の都(みやこ)と言う街で、宿を泊まった先の娘さんがそのような名前でした」
「そこの宿は凄く繁盛していて、とても笑って仲間を紹介するかのように、家族が娘さんを紹介してました」
「その頃の私は、まだ封印されておらず一人で、フラフラと旅をしていました。たまたま寄った場所がそこだったのです」
「その丹漸の都は、今でもあるのですか?」
封印される前までの記憶だとあると言う事が言えるのですが、今となっては、隠れ里と言う扱いになっている為か古い分家書には、載っていないと言う事が最近の図書館でしりました。姫様の旅の途中で、見つけられたらまた行って見たいと言うか紹介してあげたい場所だと私の過去がそう言ってしまうほど良い都でしたけど、私もそれくらいしかわかりません。
ドライアード殿は、場所とかをサーチする事が出来る魔法等は、無いのですね……
「あるには、あるのですが、使ってしまうと私がまた百年程眠ってしまうと言う事事がありまして、使う機会がなくなりましたね……」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます