第178話 やっと家族との生活②

 そんな事をしているうちに、お母さんを助けた条件として昔仲間だったヴァナルカゼフ・ルシファー魔族王の所に娘達と奥さんが行っている。


 ダイトカイト様が言うには、今のお前の生活が普通の子供と母親の生活に戻るまでは、流石にスノーちゃんがかわいそうだと儂が思って落ち着いたら念話を送る様になっているから早く普通の生活に戻って来い!


 このままもしかしてミスをするとユウトと母親の子供が出来てしまうかもしれんな?


 「ダイトカイト様そんな事はないはずです!」


 「お主の生まれ聞いたのじゃろう?」


 「聞きましたがあの中の内容にその話になる要素が……」


 「シルフィーは、眠っている所で子作りをしたのじゃぞ?」


 「それが俺に何のメリットと実のお母さんと作らないと駄目なんです?」


 「親父いるのだしそっちを抱けば俺の妹か弟かが出来るのでは?」


 「お前あの時の台詞覚えておらんのか?」


 「掟以外は、完璧に過ごせていたのにと言う言葉の意味を理解出来ておらんのか?」


 「意味?」


 「本当に、良くあんな出来の良いスノーちゃんを嫁に出来たな!」


 「あの頃のメンバーが今の言葉を理解していないお前を知ったら袋叩きにあうぞ?」


 「今戦ったら勝てる気がしませんね」


 「そして、娘達と奥さんに逃げられるユウトであっためでたしめでたして終わる話じゃよ?」


 「もう少し頭の回転を回しながら会話をするとよいぞ?」


 「お前の孫達を見て可愛いとは言ったが、あの顔は何かを企むかおじゃぞ?」


 「本当ならマリアちゃんを一度呼び戻せればできるじゃがなそれだと怪しまれる」


 「ダイトカイト様の鑑定スキルでも見れないですか?」


 「あれはあくまでもステータスじゃ中身のスキャンは、みれんぞそれに見れたとしても莫大魔力を使うからのう」


 「あ、あの方法ならいけるか!」


 念話を使用する相手は、リーヴスラシル君にかける。


 「ダイトカイトお爺ちゃんで良かったかのう?」


 「我に何の用事じゃ」


 「聞きたい事があって質問なんじゃが、マリアちゃんはリーヴスラシル君の能力使えるのか?」


 「先程から話の内容が唐突過ぎて意味が解らないのだが変身するて意味ならば姫様は出来るぞ?」


 「この世界に存在しない生き物でも種族でも何で見出来るが、見た目が限界があるから我と力を合わせればなんとかなるかもしれんが……」


 「要件を聞いてから姫様に連絡をいれるぞ?」


 今起きている現状を細かく教えて行く――


 「姫様に危機を感じるから連絡をしてみるが、何故にそのような事になってる?」


 「シルフィーの嫁は、この間まで魔界封印されて目覚めたじゃろ?」


 「我もそれに参加した例の件じゃな?」


 「嫁が戻り普通の生活を見ていたら異常な光景が見えて来てなちと調べたのじゃよ?」


 「そしたら大変な一族だったて事かな?」


 「そうじゃ」


 「当時はそんなこと知らないと言うか知れないが正解なのじゃが、今の時代になりそれなりのスキルと魔法が増えた事で解る事も出来る様になったのじゃ」


 「そして、調べて解ったら取り返しのつかない状況になって姫様に手伝ってもらわないと現状難しい事になり今にいたるというわけじゃな?」


 「ダンジョン攻略を楽しんでいるリーヴスラシル君には、悪い話なのじゃがこのままいくと別の意味で孫達に影響を及ぼす可能性がでてきたから緊急と言う事でお主に念話を飛ばしたのじゃ!」


 「姫様に改良版の転移魔法を貰ったからダンジョン攻略に支障はないが、解った直ぐに念話を飛ばして話を通しておく――」


 そして念話が切れる。こちらも出来る事をやっておかないと不味いと思い他の息子達に念話にて収取会議を行う事になる。





 それから数時間が過ぎる頃マリアの所にリーヴスラシル君が念話を飛ばしてくる。


 「姫様おはようございます」


 「ん、リーヴスラシル君おはよう?」


 「珍しいね、念話なんて飛ばしてくるなんてなんか急用?」


 はい実は、こんな話がありましてと先ほどまで聞いた話を整理した内容を伝える。


 「僕の知らない所でお父様何してるの!」


 「急に長く滞在するて聞いてたけど裏側でそんな事が起きてたんだね」


 「お母様に知らせた方がいいかな?」


 「それは、今後の未来に影響を及ぼす可能性があるのでやめておいた方がよいかと?」


 「だよね」


 「ん~~」


 「僕がダブル使って、偽者をここに滞在させてその間に、リーヴスラシル君と合流してダイトカイトお爺ちゃんの所に行けばいいて事だよね?」


 「姫様ダブル極めたのですか?」


 「結構前に完璧に使えるようになったけど?」


 「便利ですよねあの魔法」


 「そうだね」


 「ある意味効率よく学びながら技能とか伸ばせるからいいだけど問題は、魔力の半端ない量が使われる事を最近まで改善していてようやく改良が出来て魔力量が少なくてもちゃんとした魔法として使えるようになったて事かな?」


 「いいですね、それ我も覚えられますか?」


 「もう少し改良したい所があるからそれが終わったらそもそも渡す予定だったし問題ないかな?」


 「それにそれ以外にも渡したい物がいくつかあるから落ち着いたらまとめて渡すね」


 「それよりその話が本当なら急がないと駄目だね」


 「姫様ダブル使用後再召喚で我を呼んで下さい」


 「召喚されたタイミングで、気配を消す魔法を使い我の力でダイトカイトお爺ちゃんの所へ向かいますので……」


 「解った」


 「それでは、後ほど……」


 念話が切れて、僕も考える事が出来てしまった。


 まだ魔界の朝にはなっておらず夜中の時間だったので、お姉様は横で寝息をたてて眠っている。


 カゼフお兄様達も眠っているので今の状態には気づいていないはず……


 折り返しのリーヴスラシル君の連絡待ちを期待するのみとなった。





 それから整理して、ダイトカイトお爺ちゃんに状況を念話で飛ばす。


 「おぉぉ!」


 「マリアちゃんに繋がったのじゃな?」


 「内容も伝えて次の一手まで出来てますが?」


 内容を聞きながら状況と会議の内容を整理していきその整理した内容をリーヴスラシル君に話す。


 「なるほどそのようになりましたか?」


 「少し予想外の内容ですね」


 「ちと外に出ている者に状況と内容を伝えてあの後さらに調べてもらったのじゃよ?」


 「そんな過去の遺産がそのような家系に受け継がれている事が凄い事ですね」


 「リーヴスラシル君は、知っているのかその遺産を?」


 「知ってますよ?」


 「その時代の頃まだそんなに珍しい物じゃなかったのでな?」


 「普通の洞窟などでも採取出来た代物じゃったし……」


 「リーヴスラシル君の過去の話を聞いてみたいとなんとなく思ってしまったが、話さないのじゃろう?」


 「そうですね、話をするなら姫様のみですね」


 「マリアちゃんには言うのだな?」


 「もちろん主様であり、我が使えし姫様ですから――」


 「時間と場所を決めようかのう」


 「あまり近いとシルフィーに気づかれてしまうからのう」


 「ならばこの場所はいかがかな?」


 「精霊の湖か!」


 「確かに良いな場所じゃ」


 「そこのこの辺で待ち合わせると言う話でどうじゃ?」


 「リーヴスラシル君の地図解りやすいのう」


 「これも姫様の新しい魔法のおかげですね」


 「マリアちゃんは、どこまで進化を遂げるのか楽しいものじゃな?」


 「我の姫様は良き主人なので今後が楽しみです」


 二人して、年相応の話をしながら孫の自慢話をしつつ情報と内容の整理をして念話を切るのだった。

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