第155話 祈りの女神【魔王編【中編1】】】

 魔界に到着する。僕は、お母様に抱かれている状態と言うのも赤ん坊の状態をカゼフ君に見せるのと楽しそうに言っていたお母様……


 そして、お母様は、謎の言葉を言うと地面に矢印らしき物が浮き上がる。これにそっていけば着くはずと言って歩き出すが、謎の魔法だったりする。そんな中ダイトカイトお爺ちゃんは、奇跡の力が嫁以外に使えるなんて思いもしなかったと驚いたような顔をしている。


 「お母様それって、僕も使えるの?」


 「使えるけどかなり大変な事しないと覚えられない程の力よ?」


 読んで覚えるとかじゃなくて、何百万回使ってやっとスキルが一回発動するか不発で終わるかのどっちからしいが、お母様は一発で成功させていた。


 私は、生まれた頃から昔住んでいた所で散々やったから口元から声出さなくても口の動きだけで発動できるしね。


 そんな会話をしている中ダイトカイトお爺ちゃんは、剣を持って斬りかかっているのを気づいた。


 さすが、魔界だけあって、強いモンスターが沢山沸いてくるのは、解っていたのじゃが儂も少し本気で周辺のモンスターを狩って来るからお主たちは、先に行っていていいぞ!


 「ダイトカイトお爺ちゃん行っちゃったねお母様?」


 「そうね、お爺様もお父様も二人とも狩り行っちゃってるからこのままゆっくりとカゼフ君の家までいきますか?」


 そして、さっきと同じように、地面に文字が浮き上がり前々からのスキルを使って継続する。


 立派な屋敷が見えてくる。入口まで向かうと、何故かそこには、強そうな気配の魔族が立っている。


 そのまま気にせず進もうとすると?


 「おい、そこの狐娘……」


 「子供連れで、何処へ行こうとしている」


 「それも子共ずれで何とか生きてこれた?」


 「ここは、危険海域魔王城の入り口だぞ?」


 「面倒な事は嫌いだから入口開けて下さい!」


 「だからここは、魔王城であると何回言えば納得するのだ?」


 「あれ、勝手に中に入ってもいいよて言われたんだけど?」


 「誰に?」


 「カゼフ君に言われたんだけど?」


 「おかしいな~」


 「カゼフ君て、どこの魔族だ?」


 「そんな短い名前は、知らないぞ俺らは――」


 「念話で聞いてみるからそこで二人とも待機でいてね」


 そして、私は、忙しい彼に念話を送る――


 「どうしたスノーちゃん何かあったのか?」


 「中に入れなくて困ってるだけど?」


 「えっ?」


 「誰がスノーちゃんにそんな口を聞いたんだ?」


 「この二人からだよ?」


 念話から映像が送られてくる。


 「ほぉ~ こいつらか?」


 「カゼフ君の名前もいったけど、そんな魔族知らないて言われたけど?」


 「カゼフ君て知名度低い魔王だっけ?」


 カラーン ガシャン


 門番の二人から武器と盾が落ちる音がする。


 「すみませんが、今魔王とかなんとか聞こえたのですが?」


 「だからさっきから言ってると思うけど?」


 「私の昔の冒険仲間のヴァナルカゼフ・ルシファー魔王て聞いてるけど?」


 「カゼフ君てそんなに知名度低いんだね……」


 すると後ろから転移魔法が発動したと同時に、カゼフが到着する。


 「おい、テメェラ?」


 「結構前から伝達していたよな?」


 「すみませんがどちら様ですか?」


 「…………はっ?…………」


 「いえ、さっきまでここの主の名前が上がった時は、ひやひやしましたがこの魔族と比べては、天と地差ですよ?」


 「カゼフ君馬鹿にされてるの?」


 「キラオズマイラ・ハクテイトは、居るか?」


 「ハクテイト様に何様ですか?」


 「魔族のあなたが会って良いお方じゃないですよ?」


 「それに、さっきから聞いてるとまるでここの魔王だなんて言ってるように聞こえますが、冗談はやめてください」


 「あ、やばいカゼフ君が切れる音が聞こえる――」


 『『念話広範囲!?』』


 「ハクテイトさっさと入口前に早く来い二分だけ待ってやる!」


 遠くから猛スピードで、六枚羽の魔族が飛んでくる。それも凄く今にも血を吐いて倒れそうな顔をして――


 「あれ、ハクテイト様がこっちに来るけど何かあったのかな?」


 「あ、着地したけど何故か凄い怖い顔をしている」


 「お疲れ様です。どうしてこんな下層の入り口へ?」


 「お前たちがきちんと仕事していないから俺が呼び出されたんだよ?」


 「えっ?」


 「俺達怪しい奴らをここに縛ってるだけですよ?」


 「そこの狐族の女と子供の二名とこの魔族しかいませんよ?」

 

 「ハクちゃんお久しぶりですね」


 「スノーラビット様お久しぶりです」


 「えっ!」


 「ハクテイト様の知合いでしたか……」


 「そうだが、それよりお前ら明日から牢獄行だって理解出来ているのか?」


 「お前たちが言ってきた言葉全てヴァナルカゼフ様から聞いているから安心してこの世から消えろ?」


 「あれ、さっき似た名前を聞いた気がするけど?」


 二人は、顔を見合って思い出そうとしているが、今だに出ない事とに気づく。


 「すみませんが、やっぱり今日の不審者は、この狐族の女とそこの魔族の男しか思い当たりません」


 「お前ら本気でその言葉言っているにか?」


 「何か違いでもありました?」


 「おおありだよお前ら!」


 「お前たちの後ろの魔族と呼んでいるのが、ここの主である……ヴァナルカゼフ・ルシファー様だぞ?」


 「はっ?」


 「またまた御冗談を言いますね」


 「冗談など私が言うか?」


 「さすがに聞いた事は、一度もなかったけど?」


 「カゼフ君ここの門番と話し始めてそろそろ二時間経つんだけど?」


 「娘も風邪ひいちゃうと嫌だから早く中に入れるようにしてよ?」


 「お前達もしかして、名前だけ憶えて顔を覚えてないて事だなきさまら……」


 「いつでも手帳に入ってますよ?」


 「お前らは、夢見る少女か!」


 「その写真とさっきから魔族と言ってる顔を見比べてみてみろ……」


 「あ、あぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


 二人の声が玄関口に、響き周りの森の方まで声が流れる。


 そして、二人は、頭を地面にこするように、つけている。


 「…………」空気が写真後から重いきがする?


 「もう一度聞くぞ?」


 「俺は、魔族とお前たちに呼ばれているが、れっきとした魔王だ!」


 「こいつらの処分は、ハクテイト任せて良いな?」


 「カゼフ君中に入れそう?」


 「暖かい食べ物と飲み物を用意している間に、大浴場でも浸かっていてくれ、道案内は、ハクテイトがするから――」


 「あ、私の後に、ダイトカイトお爺ちゃんとシルフィーお父様が来るから案内宜しくね!」


 「確かに、その二人がパーティーメンバーなら心強いが、後一人は、誰が行くのだ?」


 「今抱っこしている可愛いこの顔は、私の娘の『マリアンローズ』よこの子が五人目のメンバーよ?」


 「ちょっとまって、今その子いくつ?」


 「一歳と二ヶ月かな?」


 「スノーちゃんからかってるの?」


 「からかっていないし本気の本気だよ?」


 「マリアいつもの冒険の時のかっこになって――」


 「はい、お母様」


 僕は、液体を飲むと七歳くらいの美少女が急に現れたかのように見えたらしい……


 「カゼフ君これが、変身ポーションで動ける七歳バージョンの娘です」


 「初めまして、カゼフお兄様僕は、お母様の子供です」


 「狩れないと判断したら僕は、ここに残ります」


 「ハクテイトちょっとだけ相手してみてよ?」


 「こんな綺麗な美少女狐娘にですか!」


 「ハクテイトお兄ちゃんが相手なのね、宜しくお願いいたします」


 そして、実力にて判断するとの事で、マリアvsハクテイトの試験が始まるのだった。

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