シスコンですけど何か?

江間夜菖蒲

第1話シスコンですけど何か?

4月の新学期初めの日の朝、俺は目を覚まして、一番最初に天井にある世界で一番可愛い俺の妹のポスターを見た。

「みっきり~~~ん。おっはよー。今日も可愛いな~可愛いな~。」

そう俺は妹を愛して止まない兄/神城 白【かみき しろ】/高校2年生だ。

俺はベッドからでて日課である俺の部屋にある美桐の写真におはよーを言った。

だいたい全部で50枚ぐらいあるかな?

俺はリビングに向かい朝食を済ませたあと、これまた日課である、妹を起こすという神から与えられたとしか考えられない使命を俺は果たすため階段を全速力で上がり妹の部屋へ向かう。

「みっきり~ん。おはよー、今日から新学期だよ~。早く起きないと遅刻しちゃうよ~」

と大声でラブコールをする、そうして妹の部屋の前で立っていると。

「毎朝毎朝、気持ち悪いって言ってんでしょうが」

と一生聞いてても飽きないぐらい可愛い怒鳴り声、と同時にみきりんの部屋のドアがいきよいよく開き、ぶん殴られた。

「うはぁっ」

そう今俺を殴ったのが世界で一番可愛い俺の妹/神城 美桐【かみき みきり】/中学3年生である。

みきりんはそのまま倒れた俺を無視してリビングへ向かった。可愛いなぁこのツンデレさんめぇ。

朝から妹にグゥーパンをもらうという幸せな兄貴俺以外いないだろう。

妹が登校すると一緒に俺も登校する。当然だ。

こんなに可愛い娘がいたら、老若男女とはず俺のみきりんに無粋な輩達が近づいて来るかもしれない。

「あのさぁ、毎日毎日ついてくんなって言ってんでしょうが、ほんとキモイからせめて近づかないで」

「それは、みきりんのお願いでも聞けないよ。兄は親以上に妹のことを心配するものだからね」

「いやいや、心配し過ぎだから、ってか心配通り越してストーカーだから」

などと会話をしていたら、みきりんの通う中学校、花宮女子中学校に着いた。クソ、久々のみきりんとの登校タイムが終わってしまった。

「じゃあ、放課後迎えに来るから?」

「いや、来なくていいから、ってか来んな」

妹と別れた俺は、俺の通う高校、帝国学院高校に向かう。


学年が上がり、クラスも変わったみたいだ。

「えっと、俺のクラスは・・・」

「今年も俺と同じで2年A組だよ。今年もよろしくな」

っと俺に話しかけてきたのは小学生の時からの親友/神塚 迅【かみつか じん】。

「お~、今年もお前と同じクラスか、こっちこそよろしくな」

こいつとはこれで5年連続で同じクラスだ。

「ちょっと二人もと、私もいるよ、私のこと忘れないでよ」

と俺たち話しかけてきたのは、俺の唯一の女子の友達/有栖川 優【ありすがわ ゆう】。

「もちろん、忘れるわけないだろ」

「あぁ、俺たち二人がお前を忘れるわけないだろ、ってかお前同じクラスなのか?」

「うん、今年も楽しくなりそうでよかったよ」

こうして新しいクラスも決まり、始業式が終わって、すぐさま、美桐のもとへ向かう。


みきりんの学校に着いて門の前で30分ぐらい待ったが、全然出てこない。

「あれ~、もう先帰ったのか?」

と妹に電話しようと思った時。

「あっ、お兄さん」

っと聞き覚えのある声がした。後ろ振り返るとみきりんの友達/竹林 凛【たけばやし りん】だった。

「あっ、凛ちゃん。ねぇ、みきりん知らない」

「美桐ならとっくに帰りましたよ」

「何!わかった、ありがとう。」

っと言ってみきりんを追いかけて家に帰る。


すると帰り道の途中俺の第六感ともいえる美桐レーダーが反応する。商店街の裏路地の方だと直感する。急いでそこへ向かうと。美桐が四人の男に取り囲まれていた。

「ちょっと、いい加減にしなさいよ」

「はぁ、ぶつかって来たのはそっちだろ?」

「何言ってんの、明らか、ぶつかって来たのはあんた達でしょ、それにわざと」

「いいから、大人しく金だけ出せば許してやるって言ってんだろ。」

「おい、こいつ泣きそうだぜww、うはぁっ」

っと俺はそのうち一人を走りながら思いっきり殴ってやった。

「妹を泣かせるなー」

俺はそのまま怒りに任せて全員ぶっ倒してやった。そしてその帰り、

「なぁ、兄ちゃんがボディーガードしないと危ないだろ」

「別に、私一人でもなんとか出来た」

「またまた、半泣きだったくせに~」

「うっ、うるさい・・・、まぁでも、ありがと、バカにぃ」

「えっ?なんて?」

「なんも言ってない」

「嘘、なんか言ったって。ねぇ、もう一回言って」

「うっさい」

なんて会話をしながら帰り道を歩いて帰った。

ラブラブのカップルみたいだ。

「何、ニヤニヤしてんのキモ」

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