私と私
@katodesu
プロローグ
現在小学6年生の私。
来年中学1年生になる私。
祝卒業、と書かれた看板の前で涙をぬぐう私。
卒業証書を貰い、涙が溢れ出す私。
「皆、またね!」と、言いながらこれまで一緒に生きてきた仲間に手を振る私。
そして一歩を踏み出す私。
そこで倒れる私。
皆が駆け寄る光景を見ながら意識を手放した私。
まだ私という一人の人間を解り切っていない私がこのまま死んで、新しい私になっていいのだろうか。
私という壁を乗り越えない限り、人生は終わらないだろう。いや、終わらせない。
そんな事を考えながら救急車に運ばれる私。
死ねないけど、少しくらい休んでもいいよね。って甘やかす私。
今、死んだらきっと、いや、絶対後悔する。絶対に死なない。って決意する私。
おばさん、今まで育ててくれてありがとう。って義理のお母さんにお礼する私。
嫌だ。死にたくない。まだ、夢を叶えてない!って焦る私。
一体私は「私」がいくつあるのだろうか。
「死」という人生のゴールラインを踏むまで、私は「私」を探し続けるだろう
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