君が教えてくれたから


蝉の抜け殻

蛇の皮

雀の羽

猫の爪


僕はぜんぶ瓶に詰めたよ


蓋を閉めたらそこは永遠

透明なガラスの中は安全地帯で

触れられないから、壊れない。



「どうして」


君が聞いたから


「たいせつだから」


僕は答えたよ



ずっと探してたんだ

ずっとずっと探してた

何年も何年も

色んなお店を見て回ってね


君がすっぽり入るびん。


だけど見つからなくって

僕は考えた

何年も何年も考えてね

やっと思いついたんだ


そうして出来た39個の綺麗な瓶

君の形に並べれば幸せなはずなのに

声の詰め方だけわからなくて


君と話がしたいんだ

君に笑って欲しいんだ


僕はとても寂しくて


40個目

僕は最後の蓋を閉めて

君の隣りで永遠になったよ

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