終わりの見えない漆黒の夢。

第1次《悪夢の始まり》1節《絶望のアナウンス》

カイン「…………なんだこれ?ステータス値ランダムだって言ってもな…」

早速ステータス値を確認してみると、通常のモノと思えない値になっていた。

♦ステータス♦ LV,1

HP(生命力):1000    【称号ギフト】-戦神(初期高ステータス)

MP(魔力):500      【スキル】-索敵サーチ200

STR(力):600            -気配察知 100

VIT(体力):550           -全属性魔術(初級)

DEX(器用):400           -全武芸スキル(初級)

AGI(敏捷):900           -生産系初級スキル

INT(知力):650

LUC(運):200

「初期ステータスにしては高すぎる。なぜ?」そんな疑問が浮かんだとき。始まりの広場にいたプレイヤーの中のだれからなのか。

      「おいっ!!ログアウトボタンが消えたぞ!!」

その叫びを皮切りにして、その言葉が偽りではないことを確認した者たちが茫然としている。本当なのか嘘なのかわからないのだろう。そして突然、虚空に巨大なメッセージウィンドウが現れた。

      ★        *        ★

【これからこの世界からの自発的ログアウトはできなくなります。最終迷宮ラストダンジョンのボスが討伐されましたら、その時点で生き残っている方全員を無事にログアウトさせることを約束します。あなた方のHPが0になった瞬間、現実世界でのあなた方の命も失われます。

※アップデートにより、内容が変更されますのでご注意ください。(開発者)】

その残酷なメッセージは、この世界が、平和なVRMMOゲームから過酷なるデスゲームに変貌したことを示していた。

ウィンドウが消滅した直後、壮絶な怒号、悲鳴、苦悶が世界に満ちる。

この瞬間から、ログオン者-約3万人のプレイヤーはこの世界に縛りつけられたのだ。

カインはそれらを、冷静に、冷めたように見つめていた。

予感が現実になったことを知り、これからどうするかを模索する。


アイテムBOXから取り出した、紅い雷光を散らす紫の魔皇剣の白革の柄を握る手に力をこめながら。





次回→2節【押し付けられた攻略義務】              END





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