スマホゲー『魔界戦記ディスガイアRPG』の二日目騒動(他)

 Q:メンテが明けるとどうなる?

 A:メンテが始まる。


 で、有名なスマホゲーの世界へようこそ。

 熟練プレイヤーの予想通りメンテが明けることはありませんでした。


 いや、ちょっとだけ明けたんだけどね。

 すぐにメンテが始まっただけで(大爆笑)


 まあ、頑張ってる人がたぶんいるので笑いすぎるのも良くないよね。原因がどこにあるんだか分からないんだから、作業している人に責任を押し付けるのもちょっと酷かもしれませんし。


 こういう場合の原因は幾つかあります。


『予算が足りない』

『上が無能』

『下が無能』

『そもそも無理』


 だいたいはこの四パターンでしょう。『FGO』のときも『予算をケチってる』とか『プログラマーが逃走した』と散々言われてましたし。


 真相は分かりませんけど、『FGO』に関しては『宝具演出』とか『戦闘モーション』がしょぼかったのは確かです。その後、予算が出たのか知りませんけど、かなり改修されて何とか今のクオリティになったわけです。


 スマホゲーに関しては初期にこけるとたいてい死ぬので、『初期投資』だけはきちんとすべきなのですががが。


 前回も書きましたけど、『FGO』が復活したのは奇跡です。

 もっともその奇跡は偶然ではありません。


 せっかくなのでその辺りをちょっとだけ『深堀』してみましょう。


 まず『FGO』は初日に死にました。

 その辺りの騒動はネットに残っているので興味があるなら調べましょう。


『セーブデータキャッシュ事件』はわりと小生もトラウマで、未だにキャッシュを削除するとデータが飛ぶんじゃないかと心配するときもあります(汗)


 普通ならこの時点で八割ぐらい半年コースで終了なのですが、『FGO』には二つの幸運が残されていました。


 一つ目は『最初のストーリーが面白かった』ことです。

 そこに『ゲームをプレイする価値』がありました。


 もう一つは『何年もかけてきちんと読者(プレイヤー)を育てていた』ことです。彼らは訓練されているので『型月の作品』を読むために生半可なことでは諦め無かったのです。


『すでに市場が開拓されていた』というのが『FGO』が存続した最大の理由でしょう。『プレイヤーが支えてくれた』と製作者が語りますが、これは誇張ではなく事実です。


 それぐらい『FGO』の初期は酷かった。

『素人が手を出してはいけない』という言葉が相応しいほどの酷さでした。


 でも、まあ、何とかプレイヤーが支え、製作者が再努力して、何とかまともにサービスを続けられる環境が作られていったわけです。


 そのままサービスを続けていっても十分な評価を得られたことでしょう。ですが、『型月』さんたちが関わった作品の恐ろしいところは『その先』へと突っ込んでいくところです。


 その転換点となったのが『第五特異点 北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム』になります。今まで『スマホゲーのシナリオ』という型に囚われていた『FGO』という作品をここで見事にぶち壊したわけです。


 まあ、逆に言えばここまで来てようやく『型月』が本来の姿を取り戻したとも言えます。ここから先はやりたい放題なので、それはそれでプログラマーとか大変そうですけど(汗)


『イベント絵』とか予算をかけられるようになったというのもあるでしょう。

 スマホゲーでは儲けをきちんとプレイヤーに還元するというのも重要なのです。


『FGO』の辿った道は『奇跡』ですが、それが『偶然』ではないというのが興味深い事案でしょう。『キャラのインフレがあまり無い』というのも成功した理由の一つです。


 基本的にスマホゲーの初期キャラというのはすぐに使えなくなります。これは『リセマラ対策』でもあるのですが、強いキャラを次々出した方が課金してくれるからです。


 ですが、それを『FGO』でやれば『キャラの使い捨て』になってしまう。『このゲームでそれをやっていけない』ということを製作陣がきちんと理解していた。


『ランキング要素を入れる』

『対戦要素を入れる』

『キャラクターをインフレさせる』


 その要素のどれか一つでも入れていれば、今の『FGO』は無かったでしょう。製作陣がそれは『FGO』の目指す姿ではないというのをきちんと理解していたからこそ、それをプレイヤーが求めていないということを把握していたからこそ、逆に成功したわけです。 


『FGO』の『収入路線』は『キャラ愛』です。

 運営がそれを理解し、適切に運用しているからこそ『儲かるビジネス』なのです。


 別に『キャラクターの強さ』で売る『収入路線』を否定するわけではありません。

 それをやるなら『きちんと上手く計画的に運用する』必要があるだけです。


 酷いゲームだと一週間前に引いたキャラクターが次の週には使えなくなるという事例もあります。ハイパーインフレです。そこまでくるとまともにプレイする意味がありません。


『スマホゲー』はきちんと計画を立てないとすぐに駄目になるジャンルです。

 運営がアホだとすぐに分かる。


 うん、まあ、『FGO』もアホでしたけど、それはどちらかというと『素人のアホ』だったのでまだ見込みはあったわけです。何の経験も無い素人が周りの真似をしてゲームを作ったら大失敗したみたいな感じですね。


 ただ根幹的には『良いもの』を持っていたので、それが形になったことで『成功した』わけです。『良いもの』を持っていても形にできなければ意味がないという教訓話でもありますけど(汗)


 そんな感じで明日は遊べるといいですね。

『FGO』は何日メンテだったっけ?


<完>

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