FGO亜種特異点『異端なるセイレム』 感想(ネタバレ)

『どうか私を救ってください』


 と誰かが嘆く。


 だが、この世界に救いの神などいない。

 真実はどこまでも無慈悲に人々を嘲笑う。


 だから、彼は真実を見捨てた。

 

『内なる神が救えないのならば、外なる神に求めよう』


 ここに『無い』ならば、そこには『ある』はずだ。

 その思考は異端だった。叶うはずの無い無知の願望。


 しかし、彼は少女と出会う。

 

 罪を犯した罪人にして救いを求める信者。

 セイレムという煉獄から抜け出せぬ魂。


『人は善なる者か。それとも悪なる者か』


 永遠となる問い掛けに答えは無い。

 だが、信仰は人々に『原罪』を見出す。


『人は生まれながらにして罪を背負っている』と。


 ならば、罪には罰を。

 全ての人間に贖罪を。


 罪を償えば、人は善なる者へと至れる存在。

 痛みこそが人々を救う唯一の道である。

 

 それはまさに『狂気』だが、彼女にとっては人々を救う最善の道だった。

 唯一の誤算は、その行為ではけっして『彼女が救われない』という現実だけ。


 歯車が狂ったのはどこの時点か。


 彼女は全ての罪人を救おうとした。

 だが、彼はそんな彼女を救おうとした。


 選ばれたのは本来は邪魔者である一人の人間。

 あり得ない奇跡を起こした凡人。


 かくて計画は失敗に終わり、贖罪は果たされず少女の罪も消えぬまま。

 

 それでも彼女は旅立った。

 おそらくは彼と友人が願ったように。


――――


 くっそややこしいんじゃが!


 というツッコミで始まる後書きのコーナー。

 今回は『描写不足アンド説明不足プラス複雑怪奇』というトリプルコンボです。


 ので、上記の小生の文章も正しく読み取れているか不明です。出来れば『裏話』が掲載されてから書きたかったのですが、この辺りには触れないかもしれないので書くことにしました。


 まあ、Fate世界軸に置ける『クトゥルフ神話』の立ち位置が分かっただけでも、ファンとしては収穫があった物語でした。本編よりも芝居の方が面白かった気もしますけど。


『三匹のジャンヌ』とか。

『西遊記』の方も面白かったですね。


 もうちょっと本編と芝居の部分も上手く絡ませたシナリオの方が良かった気がしますが、この物語自体が大きな芝居だったというオチなので、その辺りにはにんともかんとも。


 もう少しここで解釈みたいなものを書こうと思いましたが、どう考えてもまとまらないので次回に持ち越し。箇条書き最高。


 でも、上手く纏まらないかもしれないので、もしかすると『ぽしゃる』かもしれません。ぽちゃーん。


 では、クリスマスイベントで忙しいのでこの辺で。

 

<周回という名の地獄>

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