小生小説講座『正しい題名の付け方』

 たまには真面目な話を書こうの回。


 本来『作品の題名』というのは小説にとって重要な要素です。

 考え抜かれた題名は『その内容をより深いものとする』ことができます。


 まあ、この辺りは『過去の名作』などを参考にすると分かり易いかもしれません。最近の作品では『シン・ゴジラ』とか『君の名は。』などが個人的には良い題名だったと思います。


 傾向としては『その題名が作品そのものである』とか『物語を読み終えた後に題名の真の意味が分かる』などの題名がポイント高し。


 カクヨムの中だけならば『とあるミステリー作品の題名』がかなり優れてます。

 あちこちで書いてきたので、小生の駄文を読んできた読者には分かるかと。


 ミステリー作品は元々『優れた題名が作りやすい環境』かなーと思います。

 読者が深読みするという理由もありますけど。


『そして誰もいなくなった』とか『七回死んだ男』とか。なかなかミステリーファンのツボを付くような題名だと個人的には思われ。他にもあるけど『ネタバレ』で死ぬので書かない。


 このような題名を『作品補完型』と命名します。

 主に『作品の質』を上げるための題名です。


 それに対し、別のベクトルに力を込めた題名も存在するわけです。

 それを『作品宣伝型』と命名。


 例えば今あちこちで流行している『作品の内容をそのまま言葉にしたような題名』とか『ユーチューバーの付けるような題名』とかです。雑な説明ですけど(汗)


 基本的に『作品の質を上げる』よりも『見る人間が少しでも興味を持ったり、一度でも目に留まるような題名(宣伝)』という感じです。


 その一つが今流行している『長い題名』というわけです。題名を読むだけで作品の内容が(多少)分かるという利点もあります。


 

 まとめると


『作品の題名に求められる役割は主に二つ』

『作品の質を上げるか。作品の宣伝をするか』


 まあ、他にもありますけど。

『小生とカクヨム』のようにてけとーに命名しただけとか(笑)


 今回の話を理解するためにちょっと分かり易い例を挙げますと、『なろう』と『カクヨム』に投稿されている『アビス・コーリング』という作品の題名(サブ)が諸事情により変更されていますので、それを見比べると分かり易いかもかも。


 個人的には『カクヨム版』の方が好きですが、今の流行としては『なろう版』なのかなーと思います。


 でも、最近では『長い題名』も昔より宣伝効果が無くなっているのでご注意ください。逆に『86―エイティシックス―』のようにズバッとした題名の方が目立つ場合もあります。


 まあ、突き詰めてしまえば『作品補完型の宣伝効果(目立つ)が高い題名』がベストだと思いますけど。ただ宣伝効果は『作品の題名』だけではなく、『作者様の知名度』や『他の宣伝行為』あるいは『作品のあらすじ』などでも補えます。


 一つの極論としては『作者の知名度が高い作者様』は『題名の宣伝効果』を必要としないわけです。純粋に『作品の質』のためだけに題名を使える特権階級です。


 もちろん『題名だけで作品の全てが良くなる』ということはありえませんので、あくまでも『サブ効果』になります。


 これまた極論を言えば『作品の題名が最低でも、作品が面白いならば十分に良い評価が得られる可能性』がありますですます。


 結論『各自の状況にあった題名を付けましょう』


 見も蓋もありませんが、実際のところ『正しい題名の付け方』などありゃせんわけですヨ。これまた読者の好みです(いつもの)


 カッコいい題名が好きな方もいれば、嫌いな方もいる。

 ふざけた題名が好きな方もいれば、嫌いな方もいる。


 過去の名作を流用した題名にセンスを感じる方もいれば、それを汚したと考える方もいる。賛否両論です。

 

 けっして『作品の中身より重要ではありません』が、それでもなかなか難しい要素なのでふ。生かすも殺すも作者様次第ということで。ちょっと真面目に考えるのもよろし。


 そう言えば『保安官エヴァンスの嘘』というも漫画の題名も個人的には好きですね。簡潔で分かり易く、ちょっと興味を引くようなちょうど良い感じの題名かなーと思います。


 終わり。


<W作品>

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