読書記録『君の名は。 Another Side:Earthbound』(超ネタバレ)

 アニメ映画『君の名は。』の半公式サイドストーリー。

 こういう物語もあったかもしれない、という設定です(ビジュアルガイド参照)。

 

 今回は連動して『君の名は。(本編)』のネタバレにもなりますので、その点はご注意ください。


 では、短編集なので一つずつ感想を書いていきましょう、


――――


<ブラジャーに関する一考察>


『なぜ立花 瀧が宮水 三葉に好意を懐いたのか?』


 という疑問に対する答え。

 その第一歩。


『入れ替わり作品』の定番のような物語。

 本来ならば、本編に入っているべき内容ですね。


 定番というだけあって面白かったです。

『入れ替わり作品の面白さってこれだよな』と思いました。


 本編ではそれをばっさりとカットして、別の面白さを構築したのだから凄いです。

 

 この物語の逆バージョン(宮水 三葉)も読みたいのですが、残念ながら書かれていません。本編でも『宮水 三葉』サイドの事情は多少掘り下げられますが、『立花 瀧』サイドの事情はよく分かりません。父親の存在感もありませんし(汗)



<スクラップ・アンド・ビルド>


『なぜ勅使河原 克彦が避難計画に加担したのか?』


 という疑問に対する答え。

 別視点ですが、この物語も『入れ替わり作品の面白さ』ですね。


 本編では具体的には描かれていませんが、『入れ替わり』によって周囲にも様々な変化があったわけです。『奥寺先輩』との関係性が変化したように。


 これも本編である程度描くべき部分ですが、カットカット。

 まあ、カットしたせいで『勅使河原 克彦』が『ただの危ない人間』にも見えますが、それも予測済みの反応かなーと思います。


 最終的には『彼の行動が正しいと視聴者は知っている』わけですから、そこまで反発はされないだろうと考えていたのかもしれません。


 幾ら常識的な行動だったとしても、この物語では避難計画を邪魔する方が悪役に見えるわけなのですヨー。


 最後の言葉を深読みするならば、『記憶を取り戻して再会する』という伏線。



<アースバウンド>


『宮水神社というのは何だったのか?』


 という疑問に対する答えの一部。

 この物語を読んでも、全てを理解できるわけではございません。


『宮水 四葉』が見た物は『アカシックレコード』のようなものであり、もしそこに時間の概念が無いとすれば『運命』そのものでしょう。


『宮水一族』の本来の能力というのは『在るべき運命を観測する』能力だったのかもしれません。『入れ替わり』という現象はあくまでも能力の一部(あるいは覚醒)ということになります。


 彼女たちは基本的には『運命を受け入れる(導く)者』であり、土地の者たちに危機が迫ったときだけ『運命を変えようと行動する』のかもしれません。


 あるいは危機が迫ったときに『運命を変えることができる者が誕生する』とも考えられますね。


 

<あなたが結んだもの>


『どうやって宮水 俊樹を説得したのか?』


 という疑問に対する答え。

 それと同時に、


『糸の紡ぎ手は誰だったのか?』


 という疑問に対する答えの物語。

 

――――



『君の名は。 Another Side:Earthbound』は面白かったです。

 読んで見ると評判が良いのも分かります。


 ただ『宮水 三葉』視点の物語が無いのでもう一冊ぐらい書いて欲しいです。 

 今度は『立花 瀧』の周辺を掘り下げて欲しいですネ。


 長かった『君の名は。』関連のお話もひとまず終わりです。

『運命肯定の根拠』とかあちこち省略して書きましたが、伝わる人にだけ伝わればいいかなーということで(汗)


 後は自分で考えましょう。

 いつだって小生は正しくはありません。


 自分を納得させたいだけです。

 それ以外は興味ありません。


 それを『リサイクル』しているのがこの文章です。

 ので、特に意味はありませんし、個人的に価値も感じません。


『現実視点』から見るならば全て無駄です。

 もっとも『無駄』だからやるんですけど(笑顔)


 では、良い作品に出会えた自分の幸福に感謝して。

 また別の作品に出会う奇跡を願いまして。


 終わり。 


<完>

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る