「働くヒト」小説コンテストで求めているコト

 カクヨムブログに載ってるヤツです。

 前回は書かないで、今回別個に取り上げることにしました。

 内容的には『カクヨムユーザーミーティング Vol.3』の一部ですね。

 

 でも、読んだ限りだとふつーに分かり難いような(汗)

 出来る範囲で追求してみましょう。



<角川文庫が求める作品像>


『読者が登場人物と入れ替わっても、共感できる世界で巻き起こる物語』


 だそうですよ。

 そのままの意味だと『共感し易い小説』ということになりますね。


 読者が面白いと思っても、あまり現実的じゃないような展開は駄目ということかなー。他のキーワードは『(読者が)よくわかる小説』と『リアルな世界』


 えーと、まとめますと、


『読者が理解できる(丁寧な)お仕事小説で、ご都合主義で問題が解決しない作品』


 かなかな。

 あくまでも小生の解釈ですので、何とも。


『救命病棟24時』はいいけど、『ドクターX』は駄目みたいな感じ。

 いや、微妙な例えですけど(汗)

 おそらく『白い巨塔』なら完璧でしょう。



<選考の基準>


『端的に面白い世界が描かれている作品』

 ということなので、これまた難しい表現で悩む。


『リアルな世界でも面白くなければ駄目』という言外のメッセージが読み取れます。

 これは『リアルな世界でありながら、ただリアル過ぎても駄目』ということであり、『リアルな世界でありながら、物語性もなくてはいけない』という意味も込められているかなーと。


 当たり前と言えば当たり前ですが、その境界線が難しい。

 人間には『知識欲』というものがあり、自分の知らない事実や現実にを知ることによって、そこに面白さ(興味深さ)を見出せます。


 でも、その作品の読後の感想が『興味深かった』や『勉強になった』では『物語』としては駄目なんですよね。


『面白かった』


 小説に求められるのは『それ』なのですよー。

 お仕事小説でわざと『嘘』を入れるのも、『それ』のためですし。

 

 うーむ、つまり、


『リアルな世界を基準(元ネタ?)としながら、小説として面白い作品』


 という感じでしょうかね。

 おそらく『リアルに対して荒唐無稽ではない』というのが一つのキーワードかと。

 ある程度は許されるけど、それを超えるとアウトみたいな。

 具体的な基準までは不明ですけど(汗)


 そして、もう一つ書かれていることは『現実世界に対する気付きがある作品』ということなので、ある程度作品にテーマ性が求められるということだと思います。ただ『面白かった』で終わっても駄目というこの難しさ。


 作品を振り返ったときに、そこに『面白さ』以外の何かが残る必要があるわけです。ライトノベル系列作品ではあまり重要視されない要素なのでふよ。さすがは一般小説と言っておきましょうか。



<角川文庫に求められること>


『1年間に最低2作出せること』


 まあ、ふつーの条件でしょう。

 ただ最低と書かれているように、現実問題としてはもう少し上という認識になるかもしれません。ただヒット作を書けるならば、また別の話になるでしょうけど。


『兼業作家の方でも2作出しています』という書き方は、全ての作家さんが年に2作出しているという意味ではなく、出版社側としては(利益がある作品を)2作は書いて欲しいという要望なのかなーと思いました。新人の頃はそのペースじゃないと忘れ去られるという意味もあるでしょうが。


 もっとも年に2作以上書ける作家だろうが、売れなければそれまでになります。

 例え1作だとしても、売れる作家さんの方が喜ばれるでしょう。

 それがヒット作ならなおさらですね。


 重要なのは『利益』が出るということ。

 これが大きければ大きいほど、出版社からの作家さんの待遇は良くなりますし、(基本的に)読者からの認知度も高くなります。利益が低ければ、作者様が書けると言っても、出版できない可能性が高くなりますのでご注意ください。


 ただ利益率が高くなくとも、執筆速度が速い作家さんは優遇される場合もあります。これまた重要なのは『お互いに必要とされる関係』を築くことでしょう。

 

『作者と出版社(もしくは編集者)』

『作者と読者』


 それぞれが『ウインウインの関係になること』

 これまたふつーのことですね。


 ですが、新人作家さんは出版社の方々とその関係を築くことが出来ず、作家活動を止めてしまうことも多いようです。WEB小説の初期出版では、トラブルが多発していた印象が未だに残っていますね。あれは読者から見ていても悲しい現実でしたよ。


 これらの関係は別名『信頼(信用)関係』とも言います。もちろん読者との間にもその関係性は築かれます。まあ、どこのお仕事でも同じですが、気軽に築けるなら誰も苦労はしないわけですな(汗)


 多くの失敗は信頼(信用)の無さから発生するのです。

 小説が売れない原因の一つもこれですよー。

 何回も書いている『信頼と実績』問題ですよよ。


 

<最近のトレンド>

 

『キャラ文芸、ライト文芸が一般文芸の大きな割合を占める』


 あれ?

 キャラ文芸、ライト文芸は『リアルな世界』じゃないような。

 

 キャラ文芸、ライト文芸の世界構成はライトノベル寄りが多いですし。

 えーと、じゃあ今回のコンテストも『リアルな世界』じゃなくてもいいのかな。


 やばばばー(汗)

 もうすぐ終わりなのに、分からなくなってきたぞい(滝汗)


 可能性は二つあって、一つは『ただの世間話』だった場合。

 あくまでもそういう小説が売れてますよーというだけで、今回の『お仕事コン』とはまったく関係ないという可能性。


 もう一つは『お仕事小説だけど、キャラ文芸、ライト文芸の作品を書いてちょーだい』という無言の圧力の場合。その方が売れるのでよろしくパターン。


 うーん、分からんな。

 もしかすると『ライトノベル寄りの世界』も『リアルな世界』扱いなのかな。ライト文芸原作のドラマや映画も多いですし、出版社の方ではそういう認識なのかもしれません。ライト文芸ぐらいの超能力者とか霊能力者のお仕事小説でもええんかな?


 うーん、でもブログに書かれているのはトークショーの内容の一部なので、あちこちが本来の意図と違う形になっているような気がしますねー。たぶんどこかに完全版があると思うので、それを読んだ方が正確でしょう。


 えーい、まとめ


『お仕事小説というジャンルで面白い(売れる)作品』(大爆発)


 いや、マジよ。

 いろいろ、ごちゃごちゃ言ってますが、主催者側が欲しいのはこれですよ。

 

 もちろん主催者側の考えを読み取って、受賞し易くするという対策は重要ですが、大ヒットする作品というのは、その考えを超えた先にあるモノだったりもします。


 ってか、主催者側だって何が売れるか分からない時代なんだと思いますよ。

 例えば『君の名は。』のメガヒットを予見していた方は少ないですし、漫画『もやしもん』は連載初期の頃に編集長を騙していたという話があったりします。『シン・ゴジラ』も現在の形になるまでにいろんな意見の衝突があったらしいです。


 いろんな方々にいろんな立場があり、いろんな意見がある。

 面白い(売れる)作品を作りたいという想いは同じだと思うのですが、それが簡単じゃないわけですよ。『リアルな世界』は複雑なのです。


 というような感想をWEB版『ヒーローは眠らない』で書いた記憶が(笑)

 この作品も良いお仕事小説なので、興味がある方は、コンテストに参加する前に読んで見るのもいいでしょう。

  

 ところで『探偵小説』はお仕事小説でいいのでしょうか?

『シャーロックホームズ』はお仕事小説ですか?

『死神の精度』も可ですか?


<違うかも> 

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