バリィさん
「2012年ゆるキャラグランプリ優勝キャラやね」
「実はバリィさん、地元のゆるキャラなんだ」
「え、猫さんの地元、ほほう……」
「2011年時点でも一瞬1位になったんだよ、惜しかったなぁ」
「くまモンはバケモノやったからね、しゃーない、善戦したよ」
「くまモンは県の威信を賭けて有名キャラデザイナーが考案したの対して、バリィさんは地元1企業が考案したキャラだから……」
「そこがすごいよね、地元の1企業のキャラが日本一になったんやから」
「バリィさんが誕生した時、地元キャラが出来た!っていうだけで喜んだもんだよ。あの頃はゆるキャラブームが始まった頃だし」
「確か誕生は2009年やったっけ?」
「他のゆるキャラが~ちゃんや~くんばかりの頃に~さんってキャラ名は結構新鮮だったよ」
「ああ、確かに。~さんってキャラがいない訳ではなかったけど、みんないい年したキャラばかりやったわ。当時のゆるキャラは幼そうなキャラが主流やったからバリィさんは目立つ存在やったろうね」
「性別不詳って設定だけど、地元民からすればどう見てもおばちゃんなんだよなあ」
「地元の男性はああ言う言葉は使わへんの?」
「男今治弁は使うとすぐ性別が分かっちゃうから性別不詳キャラには使えなかったんだろうと思うよ」
「方言って男言葉女言葉はっきりしとるからしゃーないところがあるんやね」
「バリィさんが人気になり始めた頃、ゆるキャラランキングってサイトで四国地区1位になったんだよ。その頃はそれだけですごいと思ったね。まだ着包みがない頃だよ」
「当時としてはとても新鮮やったんやろなぁ。ゆるキャラも個性がないと人気なんて出ないやろし」
「バリィさんって見た目はシンプルなんだけどね。シンプルな中に地元PR要素がうまくマッチしていて可愛さというよりゆるさがいい感じだった」
「バリィさんが可愛いって感じになったのは着包みが出来てからなんやろね」
「イラストバリィさんと別物だからね、あれ。まぁ、イラストバリィさんを完全着包み化は無理だと思うからあの戦略は正しかったと思うよ。おかげで日本一にもなれたし」
「イラストバリィさんがおばちゃんで、着包みバリィさんがお子ちゃまと、うまくバランス取れとる感じなんやね。すごいやん」
「2011年ゆるキャラグランプリで2位に浮上した時は思わず興奮したよ。って言うか、逆に何でそんなに人気になったのか分からなかった。地元過ぎたからなのかも」
「色んな物が味方してくれたんやろね、きっと」
「ライバルゆるキャラだって上位キャラはみんなかわいいし、そう考えるとゆるさが良かったのかな?」
「人気上位キャラなんて地元民だけの応援じゃその位置につけへんもんね。全国的に知名度がすごかったって言う事や」
「水樹奈々さんとかの応援もあって知名度0からのスタートが栄冠を勝ち取った。地方都市の希望のひとつとなったこの話は語り継がれるべき伝説だと思うって言うと大げさかもだけど」
「2015年のゆるキャラグランプリは同じ愛媛県のみきゃんが惜しかったねぇ」
「でもみきゃんは県のゆるキャラだから力の入れようがねぇ……。出発地点がバリィさんとは全然違うよ」
「確かバリィさんは環境協会のイメージキャラから始まったんやったっけ?」
「そそ、本来ここまで大きくなるキャラじゃなかったんだよ。今でも活動は制作した第一印刷が主に行っているんだよ。地方企業が制作したキャラが日本一って夢があるよね」
「他の歴代グランプリキャラに比べても圧倒的に小さい規模から始まっとるよね。そこがええやんなぁ」
「テレビに出てバリィアタックをかましたり、積極的にゆるキャライベントに参加したりで地道に頑張った成果が出たんだと思う」
「バリィアタックは強烈やったなぁ。結局あの番組でしか披露されなかったんちゃう?今となってはバリィアタック自体を知らないか、忘れた人も多そうな感じなのがちょっと勿体無い気がしないでもないけど」
「アレはアレできっと良かったんだよ。もう十分有名になったしね」
「せやね」
「そんな訳で私はこれからもバリィさんを応援していきます!」
と、言う事で今回取り上げたのはいまばりゆるきゃらバリィさんです。
何と地元のゆるキャラなんですよねぇ~。うは、出身がバレちゃうぜ。
バリィさんの出発点は地元の観光協会のイメージキャラクター。私も出来た当初はその存在を知りませんでした。
2010年だったかな、バリィさんの存在を知ったのは。それからは地元キャラと言う事もあって、その成長を暖かく見守っていました。グッズが出来てコンビニで売られるようになるとすぐに買い集めましたねぇ。
出来た頃は着包みはなくて人気とか知名度はそこまで高くなかった気がします。そりゃそうでしょう、1地方都市の観光協会のイメージキャラですもんね。
でもキャラ造形の人気はあったようでゆるキャラ人気投票をしていたサイトであれよあれよと言う間に四国地区一番の人気キャラになっていました。この結果を知った時は嬉しかったです。
その頃、世は空前のゆるキャラブームになっていました。あちこちでどんどんゆるキャラが作られていきます。次々に作られる着包み達を見てバリィさんもいつかは……そう思っていました。ただ、イラストのバリィさんを忠実に着包み化するのは難しいだろうとも。
結果、完成した着包みはイラストとはちょっとテイストの違うものでした。どう見ても着包みバリィさんはイラストよりも若いのです。
でも、これはこれで良いものでした。この造形によってイラストバリィさんより親近感が湧いたからです。
着包みの完成によりバリィさんの人気も加速しました。そうしていつしか人気も全国区に。知名度の低い頃から応援していたとは言え、幾多のライバルを押しのけるほどの人気になっていた事に私はびっくりしましたよ。
その結果、2012年にはゆるキャラグランプリ優勝と言う最高到達地点に!前年が準優勝とは言え、そのまま人気がスライドするとは限りません。素晴らしい結果だと思います。この結果に私、かなり興奮しましたねぇ、ええ。
バリィさんは出発地点が公募キャラでもお役所の公式キャラでもないんです。全国的には無名の地方の1企業の生み出したキャラです。そんなキャラが天下を取ったって言うのがとても素敵な事だと思いました。地元ってすごいや。
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