推敲は研磨
「今回は小説の心得的な感じ?」
「推敲の話だゾ」
「推敲って苦手な人がいるじゃないですか。折角良い文章を書くのに推敲苦手で推敲しないとかね、そう言うの、たまに聞くんです」
「じゃあ、その人の作品はたまに誤字や脱字があると」
「誤字脱字があっても読む人は読むから気にするなって人もいるけど、やっぱりそう言うのはないに越したことはない訳で」
「推敲って誤字脱字チェックだけでもないしね」
「他の人は分からないけど私の場合、読む度に改善点が見つかって直しまくりだよ」
「ほうほう」
「ここに投稿している作品の殆どは何度も違う場所で発表していて、その度に推敲し直しているんだけど、それでもまたここに投稿するにあたって見直しているとまた改善点が見つかるものだから……。他所で投稿したそのままを無修正で載せたものはないからね」
「無修正とか……やらしい」
「いやそっちの意味じゃねーし。最初に書いたのを見直して納得するまで、5回は読み返して直して、それを他に投稿する度に同じだけ繰り返してを繰り返して、多分最低15~20回位読み直してるね」
「おお~やるねぇ~」
「文章には正解がないから時間が経つと色んな部分に違和感を感じたりするんだ」
「カクヨムに載せた文章が最終形態になるんだ」
「今はそうだけど……また見直したらちょこちょこ修正したくなるかも」
「推敲、好きなんだね」
「読点ひとつとっても付ける場所を変えるだけで印象も変わってくるからね」
「……を使うか――を使うかもセンスだしね」
「個人的には……を多用するのは大丈夫だけど――を多用するのは読み辛いんだ。感性の違いなんだろうけど」
「文章のバランスを調整するのも推敲の目的のひとつだもんね」
「推敲すればするだけ完成度が上がっていて欲しいけど、その判断は結局ほかの人の冷静な意見が必要なのかも」
「余分な文章が増え過ぎたり、必要な表現を削っちゃたりしてるかも知れないしね」
「自分では推敲する度に完成度は上がっていると思い込んじゃうものだしね」
「ところで推敲って楽しい?」
「楽しいよ。だって書いた文章を加筆修正出来るのは作者にしか許されてないんだよ!つまり自分の作品に関しては神になれるんだよ!楽しくない訳がないよ!」
「あ、そう言う考えね……」
「ちょ、引かないで……。お菓子あげるから」
「うまい棒はもう結構です」
「ちっ(ポケットからうまい棒を出しかけてやめた)。推敲って研磨なんだよね」
「文章を研ぎ澄ますって事?」
「作者って言う一番の読者が一番読みやすい話になるように推敲して整えていく……良くも悪くも作者の読みたいものが出来上がっていく訳だよ。読んでくれる人がいればより客観的に完成度が上がっていくよね」
「推敲が苦手な人は自分の文章と向き合うのが苦手な人って事か」
「だと思うよ」
「自分の書いた文章を読むのが恥ずかしいのかも知れないね」
「でも推敲しないのは勿体無いよ。是非とも自分の文章と向き合って、試行錯誤して、自作品をより良くしていって欲しいな」
と、言う訳で今回のテーマは推敲でした。
何故推敲をテーマにしたかと言えば、いい文章を書くのに推敲が苦手な人を見かけたから。それは勿体無いなーと思って。
その推敲しない人の文章は、案の定あちこちで誤字や脱字、そのキャラに合わない口調の台詞などがありました。何度か読み直せばすぐに気付くくらいの分かりやすいミスです。私は一度目を通しただけでそれらに気付きましたから。
推敲って楽しいんですけどね。その人が推敲しない理由は面倒だからって言う話でしたけど、書き上げた後に一度読み直すだけでも違うのに、それくらいの手間は惜しんじゃダメだと思います。
私のカクヨム投稿作品はこのエッセイ以外はカクヨムオンリーじゃなくて自分のブログを経てなろうを経てここに投稿という形を取っています。一度作品を完成させた時点で何度も推敲して、ブログに投稿した時点で更に推敲して、なろうに投稿する時にまた推敲して、カクヨム投稿時にとどめに推敲しています。それでもまた時間が経って自分の文章を読んだら直したくなってしまう気がします。推敲に終わりはないんですよ。
推敲の何が楽しいかって推敲して修正する度にイメージが変わってくるんですよね。分り辛い所が分かり易くなって、読み辛い所が読み易くなって、それが好きなんです。自作をいじれるのは自分だけって言うのも特権じゃないですか。特権は駆使しないと勿体無い。
ただ、この推敲がいつも改善になっているかどうか自分では分からないんですよね。もちろん改善のつもりで直してはいるんですけど。推敲して前の文章より悪くなってしまう事もあるかも知れない。そう言う時は冷静な意見をもらえる第三者の意見が必要かなと思います。残念ながら私にはそう言う人はいないのですけど……。
とにかく、遂行って言うのは作品って武器を研ぎ澄ます研磨作業なんです。ここを疎かにしてしまうと作品の攻撃力を落としてしまいます。推敲が苦手な人も是非ともその苦手意識を克服して自分の武器をしっかり手入れして欲しいと思います。
え?それだけ推敲してあのレベルかよですって?うんまぁだから読み直す度に粗が見つかるんでしょうね。精進しますよー!
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