美の巨人たち
「今回のテーマは長寿テレビ番組だね」
「美の巨人たち、好きなんですよ。提供が麒麟になる前から」
「確かエプソンだっけ?キャノン?」
「エプソンだよ。2000年の放送開始から2006年までスポンサーだった」
「なるほどねえ。放送開始直後から見てたの?」
「よく覚えてはいないけど、多分2003年頃くらいからは見ていたと思う」
「じゃあ軽く見積もって10年以上は見ていると」
「そうなるなぁ……時の流れは早いや」
「この番組の特徴と言えば、単純な美術紹介番組じゃないところだよね」
「単純に美術作品を紹介した番組が見たいならEテレの日曜美術館とか見ればいいと思うんだ」
「そうそう、あの番組中で展開される小芝居がいいんだよね」
「小芝居も毎回違うんじゃなくてたまに定番のキャラが生まれたりね」
「絵画警察とかモデュロール兄弟とか……あの兄弟、好きだなぁ」
「お笑いの人や有名俳優さんが寸劇をやったりもしてるけど、海外の俳優さんが演技しているのを見るのも好きだなぁ」
「俳優さんが演技上手いのは当然だけど、芸人さんの演技が意外にしっくり来てたりするんだよね」
「舞台も現代もあれば、その作品が描かれた時代を舞台にしているのもあったりとバラエティに富んでいて飽きさせないよね」
「絵画警察なんてその絵の中に入り込むからね」
「取り上げる作品も有名なのから余り有名でないのまで、作品のジャンルも絵画から建築までと範囲が広いよね」
「毎週いい時間を過ごさせてもらっておりますぞい」
「この番組、リニューアルでナレーションが小林薫と蒼井優の二人体制になった時に結構蒼井優のナレーションが不評だったよね」
「あれ不思議だったなぁ。彼女のナレーション、そんなに悪くないと思うんだけど」
「蒼井優のアンチが騒いでいたって感じだったね。そう言う色眼鏡もどうかと思う」
「今はもう殆ど騒ぐ人もいなさそうだし、もう許されたんじゃないかな」
「しっかり時を重ねるのもまた大切なんだね」
「後さ、この番組って今時珍しい視聴者プレゼントを毎週してくれるんだよね」
「昔はどんな番組でも視聴者プレゼントってやっていたと思うんだけど、最近はあんまり見なくなったね」
「やっぱアレじゃない?個人情報保護の関係とかさ、面倒になったから」
「もう朝の情報番組か美の巨人たちくらいしか見ないね、視聴者プレゼントって」
「あの視聴者プレゼントの紹介をする時の小芝居もまた好きなんだよ」
「あれを見終わるまでが美の巨人たちだよね」
と、言う訳で今回取り上げるのはテレ東の看板番組のひとつ、美の巨人たちです。
世界の美術品の数々を小芝居と落ち着いたナレーションで紹介してくれる楽しい教養番組です。
浮き沈みの激しい業界で16年続いている番組なのでつまらない訳がないですよね。民放の教養番組でここまで長いのって、この番組と何でも鑑定団と題名のない音楽会と所さんの目がテン!くらいじゃない?知らないけど。
さて、美の巨人たちと言えば取り上げる作品のジャンルの豊富さもそうですけど、やっぱり間で展開される小芝居ですよね。
有名俳優さんやら個性派俳優さん、たまにアーティストの人やら芸人さん、そして海外の俳優さんなど出演者が本当にバラエティに富んでいます。
出演者だけじゃありません、小芝居の内容も中々に凝っていて海外の作品の紹介にその海外を舞台にしたドラマを作ったり、昔の作品をその時代に合わせた舞台で作ったり、はたまた現地を探訪してその場所で小芝居を演じたり。
この小芝居あっての美の巨人たち、色んな角度から作品を紹介していて本当に面白いです。
番組のナレーションも最初は小林薫がずっとひとりで担当していたのですが、途中から蒼井優も加わって二人体制に。変わった当初の蒼井優バッシングはかなり苛烈でした。彼女に悪い印象を持っていない私は何故そこまで叩かれるんだろうと不思議に思ったものでした。
そんなバッシングも今ではもう殆ど聞きません。叩いていた人が離れたのか、慣れたのか。真相は分かりませんけど。継続は力なり、ですね。
この番組、長寿すぎて色んな名物キャラが生まれました。絵画警察やモデュロール兄弟、浮世絵好きなアメリカ人、城が好きなバーのマスターなど。そのどれもが愛すべきキャラで馴染みのキャラが出るとすごく嬉しくなります。
定番のキャラ以外でも海外俳優さんのミニドラマもまた好きですね。つまり、この番組の小芝居はみんな好きです。みんなうまく紹介される美術品に絡んだ内容になっていて制作スタッフは本当に優秀だと思います。
そんな訳で今日は私の好きな番組の紹介でした。
テレ東系の番組が見られる環境で、美術に少しでも興味があってもしまだ見た事がない方はぜひ一度見てみてくださいね。
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