6 ウィークエンド/終末の天使
ウィークエンド/終末の天使
崖下で波が寄せて弾け、ガラスに変わる 凍る
旧山で熱が溜まり噴火、鏡に化ける 映る
市街地で広場裂けて落下、他人が腐る 臭う
済みません 申し訳 ありません
心にもなく きみは云って 共犯者を睨む
偶然で 偶々で 魔が差して
云われた通り きみは吐いて 被害者を疎む
自分ではわからない 腕に傷をつけただけ
そうすれば構われる 誰に習ってもいない
イヌ イヌ イヌ A A A 少年と少女
キズ キズ キズ B B B 老人と老女
他人にはわかるのか 首の痕のミミズ腫れ
反すれば無視される きみは殺してもいいよ
あいうえお あかさたな 音の群れ
語り掛けてる きみの言葉 裁判所に響く
いろはのい 新聞紙 滑舌は
裁判官の頭の上 天使二位が舞っている
蒼穹で雲が破裂四散、時間が解けて 止まる
海岸で津波砕け、避難路錆びて 悟る
郊外で川が荒れて、微粒子壊れ 終わる
世界が終わる
それはプラスとマイナスの関係性の崩壊
宇宙定数が僅かにずれて
ヒトも モノも とにかくすべてが内側から引き裂かれた
ものすごい勢いで 全部が内側から破裂した
再構成はない 再構成は、ない ない ない ない ない……
それで神も死んだが いく位かの天使は無の中に漂って
溶融して停止した時間の塊で出来た眼球に
それらの、これらの、あれらの姿を反射していた
反射していた 反射していた ……
美しかった!
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