世界の樹を統べる竜騎士

@RuChiA

1話 5つの種族

ーーこの世界には5つの種族がいる。

まず、ループという種族。この種は背に羽が生えていて、耳が尖っている。

遥か昔、と言っても300年前、この世界では激しい戦争が行われていた。

その時、ループの国として栄えたのがノノム国。

特別領土が大きかった分けでは無いが、ループは空からの攻撃でその他の国を圧倒したらしい。

次にファーム。猫や狐などの耳や尻尾を持っていて、とても身軽なのが特徴だ。

戦闘当時には、リルムルという国で戦っていたらしい。

また、フェルエットという種族は体がとくに大きく、小さな者でも2mを超える。

歴史上1、2を争う大きな戦争の中に、ループとファームが手を組みフェルエットの国のメイラ国を攻めた戦いがある。

その時にメイラ国が滅びなかったのはフェルエットの高い身体能力とメイラ国の領土の3分の2を湖が占めていた事が原因だと言われている。

なぜ湖があってよかったのかというと、フェルエットはずば抜けて水の扱いに長けているからだ。

また彼らは、湖と同じように綺麗な青い髪を持っている。

次はポムポム。

彼らは元々温厚な性格であり、そのため戦争時は自分から戦うことも無く得意の魔法で自国のパムパムを守る事に専念していた。

背が低く非常に愛くるしい姿をしている者が多いが、攻撃魔法も回復魔法も間違いなく一流である。

ーーそして、ヒト。

ヒトという種族は戦争以前の歴史が全くない。戦争前の記録が全く無いという分けではない。

むしろパムパムの図書館に多くの蔵書がある。

つまりは、ヒトという種族は戦争終了時に突然現れたという事だ。

そしてなぜか、戦争後100年間の記録は一つも無い。

どうやって4つの国のいさかいは解消されたのか。ヒトはどこから現れたのか。謎は多いのだ。でもそれは、考えたって分からない。


考えたって分からないのをわかっていても考えてしまう事が今でも一つある。

意味の無いことはやめようと思ったけど、それでも不思議に思ってしまう。

この世界では多分それはいけない事なのだ。

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