夢の国から――東京ディズニーリゾートを訪れて

(一)東京ディズニーリゾートについて

 先日、家族四人で東京ディズニーリゾートに行った。

 正確にはディズニーランドホテルに一泊して、宿泊日はディズニーシー、チェックアウトする日にディズニーランドを訪れたのである。

 今さら書くまでもないほど有名だが、東京ディズニーリゾートは創業四十年。一九八三年に東京ディズニーランドが開園したのが始まりである。     

 その後、二〇〇一年にランドと隣接する形で東京ディズニーシーが開園して、二園を併せて「東京ディズニーリゾート」と総称するようになった。

 一九八二年生まれの自分にとっては生まれた翌年にランド、成人する辺りでシーが開園した格好である。

 なお、東京ディズニーシーが創業した二〇〇一年にはまるで対抗するように大阪にユニバーサル・スタジオ・ジャパン、略してUSJが開園した。

 正に「東のディズニー、西のUSJ」という感じだ。

 二〇二二年の来場者数ではUSJが一二三五万人で国内一位及び世界三位、東京ディズニーランドが一二〇〇万人、シーが一〇一〇万人でそれぞれ国内二位、三位、世界では四位、八位であり、USJの方が僅差で勝ってすらいる。*1

 しかし、ランドとシーを併せた「東京ディズニーリゾート」という枠で見れば、USJの約二倍の来場者数を誇る国内トップのテーマパーク群であり、日本のテーマパークにおけるガリバーと言えよう。

 なお、世界一位はフロリダにあるウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートのマジックキングダムで、来場者は約一七〇〇万人、二位はカリフォルニアのディズニーランドパークの一六八一万人だという。

 つまりは世界のテーマパークの中でもツートップはディズニーであり、正に無敵のガリバーブランドである。

 グローバルな視点に立てば、東京ディズニーリゾートは世界に冠たる巨大なディズニーリゾートグループを構成する一支店と言えよう。

 福島に生まれて大学進学で上京し、卒業(正確には修士修了)後は横浜に住んで十六年目を迎えた私は未だに大阪のUSJには訪れていない。

 だが、東京ディズニーリゾート(専らランドの方だが)については子供の頃から何度か訪れている。

 自分は必ずしもディズニーアニメのファンではないし、観たことのない作品や知らないキャラクターも多い。

 率直に言って、ディズニー作品のヒューマニズムやポリティカル・コレクトネス、それを基底にしたディズニーリゾートの雰囲気を揶揄、冷笑する日本人は少なくないし、私も苦手に感じる時はある。

 それでも、ひとたび東京ディズニーリゾートを訪れればそのアトラクションの迫力とスタッフたちの徹底したホスピタリティに圧倒され、またトイレや水分補給で不自由しないように各所にトイレや水飲み場、ドリンクの自販機を設置した周到さに頭が下がる。

 ディズニーを冷笑する人たちにしても東京ディズニーリゾート以上のクオリティのアトラクションやサービス、衛生管理を備えたテーマパークを現実にいくつも挙げられるわけではないだろう。

 先ほど東京ディズニーリゾートを巨大なディズニーリゾートグループの一支店と書いたが、私は海外では香港ディズニーランドに行ったことがある。

 しかし、二〇〇五年九月十二日に創業したこのランドは城も外観だけで東京ディズニーランドのシンデレラ城のようにアトラクションとして利用されておらず*2、敷地面積も三十五ヘクタールで五十一ヘクタールの東京ディズニーランド、四十九ヘクタールの東京ディズニーシーの七割程である。

 率直に言って、「東京と比べるとちっちゃくて見劣りする」印象が否めず、創業時は既に本土回帰して数年経った香港の国際都市としての没落を感じさせるものであった。

 このディズニーランドで覚えていることと言えば、ショータイムで司会の女性とミッキーが「大家好ダーカッホー!」と広東語で話していたこと、スーベニアショップで中華服を着たミッキーとミニーのぬいぐるみが売られていたこと、パレードの車上で何のキャラクターかは知らないが明らかに目の見えない扮装でピースサインを出すキャストがいたこと、そして、ミッキーの顔の形になるように大小三個の丸いラインストーンを嵌めたおもちゃの指輪を買ったことくらいである。

 二〇一六年六月十六日に創業し、敷地九十一ヘクタールで世界最大規模のランドパークとなった上海ディズニーランド*3には行ったことがない。

 ただし、こちらは二〇二二年の来場者数は世界ランキング十八位で五三〇万人と東京ディズニーランドの来場者数の半分以下である。

 二〇二三年四月現在で最も新しく世界最大のディズニーランド・パークという話題性の割には正直、不入りの感触を受ける。

 現時点では東京ディズニーリゾートがアジアではやはりテーマパークとして最高評価を得ていると言えよう。

 だからこそ大人になっても繰り返し訪れるファンが少なからずいるのだ。


(二)ディズニーシーとディズニーランドのアトラクションについて

 ちなみに今回、シーで行ったアトラクションは「トランジット・スチーマー・ライン」、「マジックランプシアター」、「キャラバンカルーセル」、「海底二万マイル」、「ニモ&フレンズ・シーライダー」、「タワー・オブ・テラー、エレクトリック・レールウェイ」、「インディジョーンズ・アドベンチャー」。

 昼食は映画「アラジン」をイメージした「カスバ・フードコート」でナン付きのカレーを食べた。

 こちらは横浜駅からバスで向かった朝から雨に降られて寒さに震えながらの移動であり、また、私たち夫婦も前回訪れたのが二十年近く前で不慣れだったため、やや体験できたアトラクションは少ない。

 二日目にランドで行ったアトラクションは「スペース・マウンテン」、「ピノキオの冒険旅行」、「ミッキーのフィルハーマジック」、「白雪姫と七人の小人」、「ホーンテッド・マンション」、「イッツアスモールワールド」、「スターツアーズ」、「カリブの海賊」、「カントリー・ベア・シアター」、「ジャングルクルーズ」、「シンデレラのフェアリーテイル・ホール」。

 昼食は映画「美女と野獣」をイメージした「ガストンの酒場」でフレンチトーストのサンドイッチとベリーチアーズを取った。

 こちらはディズニーランドホテルの宿泊者特権で早くから入場でき、また前日から一転して快晴に恵まれ、更には私たち夫婦もそれぞれ三回以上訪れた経験があったため、前日のシーと比べても格段に行けたアトラクション数は多い。*4

 印象に残ったアトラクションを挙げると、シーでは「マジックランプシアター」と「タワー・オブ・テラー」だ。

 「マジックランプシアター」は「アラジン」に登場するランプの妖精ジンニーを主人公にしたスピンオフ的なショーである。

 筆者としては観るのは二回目で、学生時代に観た初回では親方マジシャンの役をやる俳優さんがあまりにも浪人時代にお世話になった予備校の先生に顔も口調もそっくりで、観ながらずっと「あれはもしかしてあの先生本人ではないか」と気になって仕方がなく、それで覚えていた。

 約二十年経って観た今回はさすがに別の俳優さんだったが、生身の俳優たちによる演技と3Dアニメを組み合わせたショーのレベルの高さには改めて感心した。

 「タワー・オブ・テラー」は今回初めて行った。これはシーの敷地内でも図抜けて高い廃ホテル風のビルを利用したフリーフォールタイプのアトラクションだ。

 検索したところ、同種のアトラクションはディズニー以外のテーマパークを含めて海外には数か所あるようだ。*5

 ただし、東京ディズニーシーの「タワー・オブ・テラー」は「一八九九年に経営者の富豪が謎の失踪を遂げて十年余り経った一九一二年のニューヨークの廃ホテル」という独自の設定である。

 金にあかせて豪華なホテルを建てるばかりでなく古代エジプトの彫刻や中国の兵馬俑(アトラクション内のオブジェは兵士の像である兵馬俑というより皇帝の像に見えるが)など世界各地の秘宝や文化財を買い集めていた老富豪ハリソン・ハイタワー三世(この名前はスマートフォンに登録されていました)。

 コンゴで現地民から奪い取るようにして強引に手に入れた呪いの像により彼は自らが建てたホテル最上階の鏡の中に封印された。

 これがアトラクションで明らかにされる失踪の真相である。

 このアトラクションの設定は明らかに一九世紀後半から二十世紀前半にかけての欧米列強による植民地主義コロニアリズム批判を意図している。

 ハイタワー三世自体は架空の人物であるが、「三世」と三代に渡って同じ名前を受け継いでいることからしてアメリカ人とはいっても叩き上げの事業家ではなくヨーロッパの王侯的な生まれながらにして特権階級的な暮らしを用意されていた富豪紳士と思わせる(『タワー・オブ・テラー』内に設けられたスーベニアショップ『タワー・オブ・テラー・メモラビリア』は『ハイタワー三世お気に入りのホテル内プールをスーベニアショップに改装した』設定であり*6、壁面には超人さながら空を飛んだり古代の王侯さながらインドやエジプトなど異国の美女や従僕に傅かれたハイタワー三世の姿が描かれている。ディズニーのアトラクションに付属したスーベニアショップはどれもそうだが、この『タワー・オブ・テラー・メモラビリア』も単純に物品を販売するばかりでなく失踪前のハイタワー三世の権力者ぶりや驕りを表現してアトラクションの世界観を補完している)。

 また、白い髭を蓄えた白髪の老紳士の風貌やアフリカの秘境にまで出向いて活動して母国では称賛されたものの現地では白人優位主義的な言動で反発を買っていた真相などシュヴァイツァー博士を連想させる。

 そもそもハイタワー三世が呪いの像を入手したとされるコンゴはベルギーの植民地(なお、当初この地を私有地としたベルギー国王の名はレオポルド二世)及び欧米列強による争奪の対象となったウラン鉱石の産地として悲惨な近現代史を辿ったことで知られている。

 二十世紀前半に同じアジアに植民地主義で進出して敗北した極東国のディズニーリゾートでは、独善的な白人たちへの反発やかつての自分たちへの反省も込めて鏡に封じ込められるハイタワー三世が生まれたのだろうか。

 コンテンツやテーマパーク事業で世界的なガリバー企業になり、アメリカ優位のプロパガンダ的な面や強行的な経営方針をしばしば非難されてきたディズニーグループの一支局からの自己批判にも見える。

 次に、ランドでは初めて行ったアトラクションよりむしろこれまでも何度か訪れたアトラクションの変化の方が印象に残った。

 まず、スペースマウンテンは今年から三年かけてのリニューアル予定とのことで現行での最後の体験になった。

 このジェットコースターは高速で上がり下がりする通常のそれとは異なり、宇宙空間をイメージした暗闇の中を横に揺られながら爆速で進むというのがトータルした印象である。

 開園間もない一九八〇年代に二人の死亡者を出したことからこのアトラクションは心臓の弱い人は乗れない規則になっている(他にも『スプラッシュ・マウンテン』や『ビッグ・サンダー・マウンテン』などディズニーのジェットコースターは一般に心臓の弱い人は乗れない規則になっているが、『スペース・マウンテン』に関しては順番待ちの通路の各所に乗るのを思い留まった人のための出口が設けられており、死者を再び出さない取り組みが徹底されている)。*7

 心疾患を持たない自分ですら乗るたびに生きた心地がしない。

 宇宙飛行士の体験を元に作られたアトラクションとのことだが、正直、私が宇宙飛行士で宇宙空間であんな状況になったらとても生きて帰れると思えない。

 「スペース・マウンテン」に関してはアトラクション内容に過去と特に変わりはなかったが、「スター・ツアーズ」は大きく変わっていて驚いた。

 順番待ちの通路や開演前の案内動画にも宇宙人やロボットが当たり前に行き来する宇宙船の世界が作り上げられているクウォリティの高さは変わらないが(ディズニーはアこうしたアトラクションの細部まで徹底した作り込みが他の凡百の遊園地と一線を画す)、まず、過去のアトラクション内容は映画「スター・ウォーズ」には登場しないオリジナルのロボットキャラクターが誘導役で出て来た。

 今回のアトラクションでは誘導役が「スター・ウォーズ」のメインキャラクターの一人(?)である金色ロボットのC-3POに変わっており、また、映像中にはキャリー・フィッシャー演じるレイア姫がホログラムで登場するなど映画との関連の強い内容にリニューアルされていた。

 映像自体も3D用の眼鏡を掛けて観る仕様に改変されていた。

 正直、映画「スター・ウォーズ」の世界観を借りてオリジナルのキャラクターを誘導役にした前のバージョンも良かったとは思うが、より映画とのリンケージを強めて技術的には刷新した今のバージョンも魅力的だ。

 「シンデレラのフェアリーテイル・ホール」はランドを象徴するシンデレラ城の中に入ってエレベーターで上階に行き、おとぎ話の「シンデレラ」のストーリーを紹介するガラスケースの人形の展示を順に観てから、希望者は宮殿の広間でプリンセスの玉座に座ったりガラスの靴に足を入れたりして写真を撮るというアトラクションだ。

 私が最初に訪れた一九八九年頃は「シンデレラ城ミステリーツアー」でエレベーターで向かう上階には魔物がおり、「勇者」として立候補した客が剣で魔物を倒し、褒賞として「勇者のメダル」を得る内容であった。

 今の方が「シンデレラ城」の名に相応しくガラスの靴のプリンセスの物語に沿った内容になっているし、上の階のガラス窓から周りのランドの風景が観られる点でも良い(『ミステリーツアー』は魔物が潜んでいる設定上、エレベーターで行った先は真っ暗だった記憶がある)

 逆に「カリブの海賊」などはジョニー・デップ主演映画のキャラクターを出さない前のバージョンの方が良かったと感じた。

 ジョニー・デップが主演した「パイレーツ・オブ・カリビアン」(映画の方はアトラクションのように『カリブの海賊』と訳さず敢えて原語をそのままカタカナにする形で知られている)はいわばメディア・フランチャイズで、アトラクションの「カリブの海賊」が先に作られて、その世界観を利用した映画のようだ。*8

 しかし、彼の演じたジャック・スパロウ*9は、収奪(金銀財宝ばかりでなく性的な捌け口にするための女性も)を繰り返し欲望の果てに凄惨な殺し合いに陥って自滅した、歴史的には無名の犯罪者――としてアトラクションでも明確に断罪されて描かれているし、だからこそ恐ろしい最期を迎える――である海賊たちの物語にそぐわない。

 作り手としては拡大再生産というかフィードバックを意図してジャック・スパロウをアトラクションにも登場させたのだろうが、はっきり言って、ジョニー・デップというスター俳優の風貌を持たされた人形は「カリブの海賊」というアトラクションの中では不協和音的に浮いている。

 子供たちの楽園的な「イッツ・ア・スモールワールド」もディズニーのキャラクターに絡めない純粋に民族衣装を着たお人形さんたちの頃の方が良かった。

 「アナと雪の女王」のキャラクターたちの服飾は純粋に北欧、正確には原作者アンデルセンの母国デンマークの民族衣装とは言えないだろうし(北欧現地の人から見るとあのキャラクターたちの衣装は東アジアの人間にとって着物、チマ・チョゴリ、旗袍チャイナドレスを折衷したような違和感を与えるものかもしれないのである)、「リトル・マーメイド」のアリエルに至っては人魚という架空の存在である。

 こうした改変はもちろん大元のディズニーの方針もあるだろうが、「イッツ・ア・スモールワールド」に関しては提供が服飾を含めて現地の社会に合わせた商品を提供する百貨店のそごうから飽くまで品物をそのまま土地から土地へと移動させる物流事業の日本通運に変わったせいもあるのだろうか(大人になってからディズニーを訪れると、アトラクションやレストランの看板に書かれた提供企業名にいわゆる大人の事情というか世知辛さを覚えるようになる)。

 「カリブの海賊」にせよ「イッツ・ア・スモールワールド」にせよスタート地点で特定の作品やキャラクターに由来しないアトラクションは後から特定の作品やキャラクターを絡めない方が良い。それが必ずしもディズニーフリークではない大人になった自分の率直な感想だ。 

 ちなみに今回、ランドでは「ピノキオの冒険」「白雪姫と七人の小人」といったアニメの世界を再現した比較的小規模で一般には目立つ扱いは受けないアトラクションにも行った。*10

 しかし、タイトルに反して「ピノキオの冒険」は子供たちを甘言で連れ去ってロバに変える人買いの男、「白雪姫と七人の小人」は魔女といった作品内での悪役がメインの扱いであり、実質はほぼミニお化け屋敷である。「カリブの海賊」や「ホーンテッド・マンション」の小型版といった趣だ。

 特に「白雪姫と七人の小人」に関しては本来は清く正しいヒロインであるはずの白雪姫までがどこか不気味な蝋人形じみて見える演出である(『自分こそが美の頂点でなければならない』という妄執に駆られた魔女の視点では白雪姫もアイデンティティを脅かすモンスターであるという作り手の意図なのだろうか)。

 ディズニーアニメとしての「白雪姫」は一九三七年、「ピノキオ」は一九四〇年でいずれも戦前の制作である。二作ともディズニーの作品としてはもはや古典に属す位置付けだろう。

 「白雪姫」に登場する魔女はいわゆるディズニー作品におけるヴィランの元祖的なキャラクターであり、「ピノキオ」の拐かされた子供たちがロバに変わる場面は「子供の頃に見てトラウマになった」と語る人がネットでも多い。

 古いおとぎ話や昔の童話の本来持つ残酷さや混沌が古典的なディズニーアニメやそれを基にしたアトラクションには色濃く反映されている。

 旧版の「カリブの海賊」に並んで「ホーンテッド・マンション」はそうした古い時代の不気味なフォークロワ的な世界観の集大成と言えるだろう。

 検索したところ、こちらも二〇二三年に映画されているようだが、出来たのはアトラクションが先である。

 「マンション」とは言うもののこのアトラクションの外観や内装は十九世紀後半から二十世紀初頭の古びた洋館である(前掲のシーにある『タワー・オブ・テラー』とほぼ同時代になるが、恐らく後から出来た『タワー・オブ・テラー』がランドの『ホーンテッド・マンション』に倣ったものと思われる。シーのアトラクションは全般にランドのそれのリライト、アレンジ的なものが多い)。

 家の中では油絵による家族の肖像画が壁に掛けられ、大量の蔵書を擁した書斎があり、幽霊になってもピアノを弾き、ダンスパーティーに興じる。

 この幽霊たちのイメージは明らかにアッパーミドルクラス、上位中産階級である。

 「カリブの海賊」に出て来る恐らくは貧困育ち、無知無教養で欲望の赴くままに罪を重ねた海賊たちほど自堕落、破滅的ではないが、一般的なディズニー作品の輝かしい主役であるプリンスやプリンセスにもなれない。

 知的、華やかではあっても「ピノキオ」のゼペット爺さんのような貧しくても懸命に日々の生を全うする下位中産階級の逞しさや質実さは乏しい。

 そんな生き切れない人たちだったからこそ「ホーンテッド・マンション」の住人たちは死後も天国にも地獄にも行けず、亡霊として元の家に棲み続けているのかもしれないのである。

 ただし、「ホーンテッド・マンション」の恐ろしくもどこか楽しげな幽霊たちと古びていながら瀟洒さと華やかさを残す洋館を目にする度に、日本人の私としては十九世紀から二十世紀に替わる辺りのアメリカのアッパーミドルクラスの生活にはうっすら憧れを覚えるし、二十世紀初頭のアメリカで貧しい少年期を送ったウォルト・ディズニーにとってもそれは同じだったのではないかと思う。

 ランドとシーのトータルした印象を述べると、やはりよく言われるようにランドの方が大人も子供も幅広く楽しめ、スーベニアショップの内容も充実しているというのが正直なところだ。

 まだどちらにも行ったことのない人に先に勧めるとすればランドの方だ。


(三)ディズニーランドホテルについて

 前述したように今回、私たち一家はディズニーランドホテルに一泊した。

 ランドの正面に立つこの公式ホテルはそれ自体がシンデレラ城などのアトラクションのようにおとぎ話のお城を模した壮麗な外観である。

 中に足を踏み入れると、ロビーの高い天井にはステンドグラスの天窓が嵌め込まれており、きらびやかなシャンデリアが下がっている。

 「不思議の国のアリス」のキャラクターたちの絵がロビーの階段には飾られていたことからして、あるいはトランプのキングとクイーンの住まう城がコンセプトになっているのかもしれない。

 エレベーターを使うと、案内の音声はミッキーのあの独特の甲高い声である。

 客室に入ると、アメニティがディズニー仕様になっており、特にアメニティキットはホテルを背景に古き良きアメリカのファッションに身を包んだミッキーたちの描かれた金属の缶に入っていた。

 しかも、こちらも古いアメリカンファッションのミッキーとミニーの描かれた歯磨き用のプラスチックのコップも持ち帰っても良いことになっていた。

 また、ホテルを背にしたミッキーとミニーの描かれたエコバッグがアメニティの一環として貰えたので二日目のランド観光に早速利用した。

 予約した時点でホテル内のレストランは全て予約が埋まっていたので素泊まりする形だったが、一階のコンビニエンスストアでおにぎりやサンドイッチなどの軽食や飲料はすぐ買えるばかりでなく、ホッカイロなどの消耗品もすぐ入手できたので問題は無かった(一日目のシー観光は終日雨の中での移動、待機だったので持参したホッカイロがすぐなくなってしまった。長袖、長ズボンにニット帽、冬物のコートを着て行ったにも関わらずひたすら寒さに震えていた記憶がある)。

 また、一階にはコンビニエンスストアとは別にディズニーグッズを販売する店もあるので、園内では混雑してお土産をゆっくり見られない場合でもこちらで買うことが出来る。

 泊まり掛けのディズニーリゾート観光客にとっては正に至れり尽くせりのホテルといった印象であった。


(四)終わりに――金と手間のかかる夢の国

 今回、娘二人を連れてのディズニー行で一番ショックを受けたのは入場料及び諸費用の高さであった。*11

 私が今の次女と同じ小一でディズニーランドを訪れた一九八九年の大人一人の「ワンデーパスポート」、即ち一日分のチケットは四四〇〇円であった。

 大学一年でサークルの友達と夕方から遊びに行った二〇〇二年の時点だとワンデーパスポートは五五〇〇円(正確な値段は覚えていませんが、その時は全員大学生でしかも平日の夕方に行ったのでこれよりかなり割安で入れました。四千円もしていない)。

 それが二〇二四年三月二六日から二七日の今回の旅行では何と一〇九〇〇円。

 東京ディズニーリゾートは二〇二一年三月二十日から価格変動制を導入しており*12、私たちが行ったのは七九〇〇円から一〇九〇〇円までの六段階の最高額に該当する時期だったというタイミングの悪さもあるが、この二十年余りでほぼ二倍の値上がりである。

 もともとテーマパークの中でもディズニーの入場料は最高ランクだったが、物価の変動を考慮しても明らかに高くなっている。

 ちなみにUSJの大人一人のワンデーチケットもディズニーに先んじて二〇一九年一月十日から価格変動制を導入したが*13、最高額で一〇四〇〇円だから*14、それと比べてもやはりディズニーの方が高い。

 付記すると、時計付きの大観覧車がみなとみらいのシンボルとして有名な「よこはまコスモワールド」は入場無料で四五〇〇円で五〇〇〇円分のアトラクション利用のチケットが買える。なお、大観覧車「コスモクロック21」は大人一人九〇〇円で、ダイビングコースター「バニッシュ!」と並んでこの園のアトラクションでは一番高い料金になる(他のアトラクションは五〇〇円程度が多い)。*15

 ディズニーランドは入場するだけでコスモワールドの大観覧車のチケット一二人分以上の料金を取られるのだ。

 園内で飲食するにも公式サイトで確認できる店のメニューは平均して明らかに割高である。

 東京ディズニーランドホテルに宿泊してシーとランドに一日ずつ行くとなると、単純計算しても四人家族での一泊旅行としては破格の出費になる。

 正直、予約前には迷った。

 だが、小四の長女は今まで義母の厚意で何度かディズニーランドに行っており、「ビビデ・バビデ・ブティック」でシンデレラの衣装も着たことがある。

 小一の次女にはまだ一度も連れて行ってやれていない。

 前述したように自分が初めてディズニーランドに行ったのは、今のこの子と同じ小一の夏休みだった。その時のキラキラした思い出は今も私の中で残っている。

 特に「イッツ・ア・スモールワールド」で目にした各国の民族衣装を纏った愛らしい子供の人形たちのイメージは、その後の自分の好みにも大きく影響しているように思う。

 加えて、次女はディズニーのアニメが好きで「アナと雪の女王」や「アラジン」を繰り返し観ている(『アラジン』に関しては実写の映画も繰り返し観ている)。

「お友達のあの子もこの子もディズニーに行ったと言っていた」

「私は行ったことない」

と寂しそうに話し、母親が香港ディズニーで昔買ったミッキーの顔型に配されたラインストーンの指輪を嵌めているこの子を一度、連れて行ってやりたいと思った。

 季節的にも暑過ぎも寒過ぎもしない今が一番、アトラクションで長時間外で待つディズニーリゾートの観光には適している(昨今の酷暑の夏休みの炎天下で二時間、三時間とアトラクションを待つ列に並んで熱中症になった人、特に小さな子は少なくないだろうと私は推察している)。

 それで価格変動制では最高額になるこのシーズンに行くことにした。

 三週間前からホテルに予約して専有アプリをダウンロードし、夫が購入したガイドブック二冊を読んで二日間のプランを練った。

 しかし、アプリでもガイドブックも要約すれば「アトラクションも食事もとにかく事前にモバイルで予約しろ」という話ばかりだった。

 そこに東京(だけではないかもしれないが)ディズニーリゾートのシステムが極端に客のモバイルに依存している、もっとはっきり言えばモバイルを持たない、利用できない層を排除している印象を受けた。

 こうしたシステムにおいて客個人のスマートフォンが故障や盗難で使えなくなる場合はもちろん、園内で大規模な通信障害等が起きた場合、果たして対応できるのか疑問を覚えた。

 結果的には現地で大きなトラブルなく充分な数のアトラクションを体験でき、また、食事もあるべき時間帯に常識的な金額で済ませることは出来た。

 だが、何か一つがつまずけばまともにアトラクションも楽しめず園内でお昼も食べられず仕舞いだったのではないかという危惧が帰宅した今もどこか消えずに残っている。

 また、これは自分が年を取ったからでもあるが、寒空の下での誘導やゴミ回収、ポップコーン販売のキャストに明らかに四十二歳の私より年配と思われる人がちょくちょくいて

「この人たちにとって自分を含む客たちは、『夢の国』と言われるこのディズニーリゾートはどのように映っているのだろうか」

と複雑な気分になった。

 むろん、その人たちにもそれぞれ異なる事情があるだろう。

 本人はディズニーで働くことにやりがいを覚えている可能性も十分ある。

 しかし、ディズニーのキャストの平均時給は接客が一〇四五円、非接客が一〇八〇円で、USJの同種のクルーの平均時給(接客一一二〇円、非接客一一〇〇円)より若干低いばかりでなく、東京ディズニーリゾートのある千葉県(昔からよく皮肉られるロケーションである)のアルバイト募集の平均時給一二一四円より明らかに割安である。*16

 なお、USJのある大阪府のアルバイト募集の平均時給は一一六七円で千葉県より安いので相対的にディズニーのキャストの方がUSJのクルーより待遇が悪いということになる。

 ちなみによこはまコスモワールドのスタッフの求人募集記事を見ると「案内・受付|イベントスタッフ|グッズ販売」のいわゆる接客スタッフで時給一一五〇円であった。*17

 神奈川県の接客のアルバイト・パート・派遣の平均時給は一二五一円*18なのでその中では若干割安ではあるが、ディズニーのキャストはテーマパークとしては明らかに格下であるはずのよこはまコスモワールドのスタッフと比べてもなお時給が一〇〇円も安いのである。

 コスモワールドのスタッフは一時間も働けば大観覧車に乗れる。

 ディズニーリゾートのスタッフは十時間働かなければ入場すら出来ない。

 これが「夢の国」ディズニーを支える「キャスト」の現実である。

 率直に言って「やりがい搾取」だ。天下のディズニーリゾートのキャストだというのならば、USJのクルーはもちろんコスモワールドのスタッフの倍くらいの給与を貰って然るべきだろう。

 実際、私などがディズニーのキャストに応募しても受かるとはとても思えないし、自分が目にした年配のキャストたちは他のもっと時給の高い同種の仕事でも当たり前に受かるような人たちだからこそ採用されたのだと思う。

 だからこそ、力量と働きに見合う待遇がなされて欲しい。

 今回の東京ディズニーリゾート観光を子供たちは確かに喜んでくれた。

 自分も帰宅した今となっては十分に楽しめたし行く価値のある場所だったとは思う。

 だが、純粋に今の東京ディズニーリゾートにまた行きたいか、そもそも今後は今回より行きやすくなるかを考えると疑問と言わざるを得ない。


*1 二〇二二年のテーマパークの来場者数とランキングについては以下のURLの記事を参考にした。

テーマパークメディア キャステル「【TOP20】世界のテーマパーク入場者数ランキング2022!東京ディズニーランド&シー、USJは何位?」、二〇二三年九月二十五日

https://castel.jp/p/9330,(参照 2024-3-27)

*2 Wikipedia「香港ディズニーランド」

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E9%A6%99%E6%B8%AF%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89,(参照 2024-3-28)

なお、東京ディズニーランド及びシーとの比較は以下のURLを参照した。

OLC GROUP「東京ディズニーリゾートについて/施設概要」

https://www.olc.co.jp/ja/tdr/profile.html,(参照 2024-3-28)

*3 Wikipedia「上海ディズニーランド」

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E6%B5%B7%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%BA%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%89,(参照 2024-3-28)

なお、二〇二二年の来場者数及び世界ランキングの順位については*1参照。

*4 実際に足を運ばれた方なら分かると思うが、東京ディズニーリゾートのアトラクション数は二〇二三年三月三十一日現在でランド四十五、シー三十五であり、一日で全てを回るのは実質的に不可能である(どちらも人気のアトラクションはファスト・パス改めプライオリティ・パスを使ってすら待たされますし、とにかく敷地が広いので大人でも歩くだけで体力を使います。午後三時頃のランドのアーケード街のベンチは疲れて眠る小さな子とそのお守りをする保護者でいっぱいです)。なお、私たちがランドを訪れた二〇二四年三月二十七日は人気アトラクションである「ビッグサンダーマウンテン」「プーさんのハニーハント」が休止されていた。

OLC GROUP「東京ディズニーランド/施設概要」

https://www.olc.co.jp/ja/tdr/profile/tdl.html,(参照 2024-3-28)

OLC GROUP「東京ディズニーシー/施設概要」

https://www.olc.co.jp/ja/tdr/profile/tds.html,(参照 2024-3-28)

*5 Wikipedia「タワー・オブ・テラー」

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%BC,(参照 2024-3-28)

なお、東京ディズニーシーの「タワー・オブ・テラー」独自の設定に関しては以下の二箇所の記事を参照した。

東京ディズニーリゾート®東京ディズニーシー「【公式】タワー・オブ・テラー」

https://www.tokyodisneyresort.jp/tds/attraction/detail/243/,(参照 2024-3-28)

Wikipedia「タワー・オブ・テラー(TDS)」

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%83%86%E3%83%A9%E3%83%BC_(TDS),(参照 2024-3-28)

*6 東京ディズニーリゾート®東京ディズニーシー「【公式】タワー・オブ・テラー・メモラビリア」

https://www.tokyodisneyresort.jp/tds/shop/detail/624/,(参照 2024-3-29)

*7 DISNEY LIFE FUN「東京ディズニーランド、シーで実際にあった暗黒の事故まとめ 2019【最新保存版】」

https://disneylife-fun.com/2019/03/30/disney_accident_summary/,(参照 2024-3-28)

*8 Wikipedia「パイレーツ・オブ・カリビアン」

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%84%E3%83%BB%E3%82%AA%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%93%E3%82%A2%E3%83%B3,(参照 2024-3-27)

*9 筆者は映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」は未見だが、以下のジャック・スパロウのWikipediaを読む限り、演じるジョニー・デップのイメージに合わせて美化された愛すべき海賊像である。

Wikipedia「ジャック・スパロウ」

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%83%91%E3%83%AD%E3%82%A6,(参照 2024-3-27)

*10 ディズニーリゾートには実際にはメリーゴーランドやティーカップなど一般的な遊園地にあるような小規模なアトラクションも多い。スペース・マウンテンやタワー・オブ・テラーなどの目玉となるジェットコースターやフリーフォールは身長制限などから未就学児や身体に不安のある人は利用できない場合も多いため、小規模なアトラクションがそうした層も楽しむための受け皿になっている。また、エントランス付近だけでなく敷地内の各所にスーベニアショップがあり、お土産を見て買うだけでも楽しめる配慮がなされている。

*11 チケットの値段の推移については以下のURLの記事を参考にした。

テーマパークメディア キャステル「【必見】ディズニーチケット値段推移まとめ!37年前は1デーパスポートが3,900円だった?!」、二〇二三年十一月一日

https://castel.jp/p/5109#i-1,(参照 2024-3-28)

*12 株式会社オリエンタルランド「東京ディズニーランド/東京ディズニーシーチケットの価格変動制導入について」

https://www.google.com/url?sa=t&source=web&rct=j&opi=89978449&url=https://www.olc.co.jp/ja/news/news_olc/2020122_02/main/0/link/20201222_02.pdf&ved=2ahUKEwieorna4JWFAxXK1jgGHag6AKYQFnoECDMQAQ&usg=AOvVaw0vU7hBXya_b0TyEQnCdjBk,(参照2024-3-28)

*13 日経Xトレンド「1日で500円値下がり USJが始めた「価格変動制」の裏側」、二〇一九年一月十日

https://xtrend.nikkei.com/atcl/contents/18/00099/00004/#:~:text=%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3%EF%BC%88USJ,%E5%8F%8D%E6%98%A0%E3%81%97%E3%81%9F%E6%96%99%E9%87%91%E4%BD%93%E7%B3%BB%E3%81%B8%E3%80%82,(参照2024-3-28)

*14 USJのチケットの値段については以下二点のURLの記事を参考にした。

https://www.kkday.com/ja/blog/46693/asia-japan-universalstudiosjapan-1daypass#:~:text=%E3%83%A6%E3%83%8B%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B5%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%82%B8%E3%82%AA%E3%83%BB%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3%E3%81%A7%E3%81%AF2019,%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B%E3%81%AE%E3%81%8C%E7%89%B9%E5%BE%B4%E3%80%82,(参照 2024-3-28)

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC238IE0T20C23A6000000/#:~:text=TDR%E3%81%AF%E6%B7%B7%E9%9B%91%E5%85%B7%E5%90%88%E3%81%AA%E3%81%A9,%E3%81%AE6%E6%AE%B5%E9%9A%8E%E3%81%A8%E3%81%AA%E3%82%8B%E3%80%82, (参照 2024-3-28)

*15 よこはまコスモワールド「チケット/よこはまコスモワールド」

http://cosmoworld.jp/ticket/,(参照 2024-3-28)

http://cosmoworld.jp/attraction/,(参照 2024-3-28)

*16 dメニューマネー「ディズニーとUSJの時給比較!キャストやクルーの給料を比べてみた」、二〇二二年二月六日

https://money.smt.docomo.ne.jp/column-detail/218352.html?prd_check=1,(参照 2024-3-28)

*17 スタンバイ「遊園地STAFF/ GWまでの短期もOK 横浜のシンボル コスモワールドでのお仕事」、掲載開始日二〇二四年三月四日、最終更新日二〇二四年三月二十五日

https://jp.stanby.com/jobs/66c5ddb4a253320227568977fde8b613554c9d145faa685be7eb066b581083af?preview&tid=7c3a5088-eceb-11ee-a43b-db8fc45b6c50,(参照 2024-3-28)

*18 イーアイデム「神奈川県の平均給与・給料・時給相場 バイト・パート・派遣正社員」、二〇二四年三月一日更新

https://www.e-aidem.com/clp/pay/0114_pay.htm,(参照 2024-3-28)

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虹の色はいくつ? 吾妻栄子 @gaoqiao412

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