6 幼い日
それは幼い日のことだ。
伯父はわたしが好きだったらしい。
父はわたしを憎んでいる。
わたしを産んで母が病弱になってしまったからだ。
あのとき母は死んでしまえば良かったのかもしれない。
今なら父の気持ちがわからないでもない。
父は母を愛していたのだ。
だが愛する母が愛せなくなる。
心ではなく身体の方で。
おそらく何度か試みて母もそれなりに協力したのだろうが無駄となる。
代償行為として母が父に手や口でしてあげたのかどうかわたしは知らない。
それに代償行為が必ずしも効用あるものとは限らない。
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