上へと
絹奈すはる
虹色の光を纏って
吐息を抱えて
風の流れに任せて
上へ 上へ
溶けて燃え尽きるほどの暑さでも
嫌になるほど野蛮で野生的な自然の真っ只中でも
無我夢中でデスクワークしている合間でも
殺し合いの向こう側でも
瓦礫に打ち拉がれた感情の隙間でも
姿形も変えようとせず
たえず平等に浮かぶ
上へ 上へ
その存在を忘れて
空気に還ってしまっても
何か思うことがあって
何も無いその先に手を伸ばすように
上へ 上へ
願いを封じるには
あまりにも淡い
虹色の光
上へと 絹奈すはる @chinnens
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます