紅紫

あの日の私の嘘泣きを馬鹿な貴方はまともに受け止めて。抱きしめてくれたわ

貴方の最後の香りが届いたわ。

香水なんてつけるようになったのね。似合わないわ

私の最後の香りは届いたかしら?

貴方がくれたあの香水。

どうせもう使わないから捨ててきたんだけど


あの日の私の戯れ言を優しい貴方は柔らかく受け止めて。微笑んでくれたわ

貴方の最後の声が聞こえたわ。

そんな事まだ覚えてたのね。笑っちゃうわ

私の最後の声は聞こえたかしら?

貴方の知らない私の秘密。

どうせもう会えないから呟いてみたんだけど


いつかまた…?同じ場所で…?

やめましょう。無理よ。

きっとまた壊れてしまう。


最後の貴方を忘れる頃には

私の最後も忘れていてよ

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