第6話 死にたくない
なにもしていないのに死んでしまう。そのことを知ったいたずらの神さまは絶望しました。天の神様は必ず死ぬ運命を用意していたのです。「なにもしていないのに死ぬなんてこんなことは許されない。絶対許してなるものか。」いたずらの神さまはそう思い、天の神様の作ったこの運命に立ち向かうことを決めました。色々な死がありました。食べ物がなくなると死んでしまうことを知ったいたずらの神さまは、たくさんの食べ物を作ることにしました。たくさんの草を育て、その実を全て刈り取りました。牛や鶏を木で囲って逃げられないようにしました。また、もっとたくさんの食べ物が欲しかったので、牛の身体に手を入れ子牛をたくさん産めるようにしました。1頭の牛から300頭もの仔牛が生まれるようになりました。自分の身体にも手を入れました。折れた身体は、糸で繋ぎ直して元に戻るようにしました。身体に悪いばい菌が入った時は毒を飲んでそのばい菌を殺しました。ある時には、死んだ身体の生きている心臓を新しい自分の壊れたかけた心臓と取り替えたりしました。それでも尚、死ぬという運命からは逃れられませんでした。
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