森と人とカバン
@mokomichi0201
第1話 道路
人が森に住むようになって何年経ったのだろうか。いや、言い方を変えよう。
''森が人を認めて何年経ったのだろうか''
元々、森は妖精と魔人が住み着き、2種の生命が共存していた。とは言ってもお互いを避け、対立を拒んでいた。妖精の不死身の体は命が尽きても錆びず腐らずまた再び命を吹き込めば生き返る。しかも妖精王によってさずけられた聖剣は妖精に闘力を宿し、命を複数持つことができる。
しかし、その闘力を使うことが出来るのは森が危険にさらされた時のみ。それ以外に使おうとすれば体が焼け痛み続けるのみである。
妖精には再生能力はない。
だからこそ命よりも体を大事にするのだ。
それに比べ、魔人は不死身ではないが黒魔法を使うことができ、それぞれの性格や体格、想いなどで様々な黒魔法を使えるようになる。だが、魔人の姿は人ではなく明らかに鬼のような容姿。力もあり森を支配するぐらいの力もあった。
なぜ魔人は森を支配しないのか。
それは妖精王がさずけた聖剣に訳があった。
ある魔人が妖精を捕まえ捕食するという事件があった。その事を聞いた妖精は魔人を憎みながらも反撃出来なかった。それは、危害があるのは森ではなく仲間であったから。ただただ我慢することしか出来なかった。そんな時にその聖剣を手にもち魔人を一掃する妖精が現れたのだ。
その名を''ブライト''である。
そのブライトを恐れ魔人は妖精を襲わなくなった。そこで出来たのが妖精と魔人が牽制しあい互いを避け合うルールが出来たのだ。
そこから4000年が経ち、、
''コーツ''と言う長老の魔人、能力はヴィジョン。
未来を予測し、それを見ることができる能力。
ある朝、
「ああああぁ。 みえる。 これから、1000年の間に、聖なる力によりわれら魔人がいなくなる。我らは力をもち反撃しなければならない。」
その言葉を最後に胸に穴が空き、コーツは息を引き取った。
長老ど言えどだれもそれを信じなかった。
それから200年が過ぎ、
ある生物が誕生した。
妖精はその名を''人間''と名をつけた。
さらに、人間が生まれた聖なる場所を
''道路''と名付けた。
それが人間による支配の始まりなどだれも思ってもなかった。
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