BRAVE

中西渢汰

第1話 敗者の規約

 小洒落たバーで、女がひとり酒を飲んでいる。

 「ねぇ、今日はマスターはいないわけ?」

 「申し訳ありませんニーナ様。本日はマスターは外出の予定がありまして。」

 店員は淡々とした口調でそう告げた。

 「まったく、ダニエルが戦うっていうのに外出の予定入れるなんて。つまんなーい。」

 ニーナ・ミランはグラスを空けると、ぐったりとカウンターに寝そべった。そんな彼女の態度を見て、店員は少し呆れた様子だ。

 「あまり飲みすぎるとお体に障りますよ。」

 「うっさいわねぇ。私ダニエルの対戦相手のノエルってやつに喧嘩売られていまちょーカチムカなんだからぁ。」

 ニーナは不機嫌そうに頬を膨らませた。かなり泥酔しているようだ。

 「ノエル様ですか?」

 「なにぃー、まさか知ってんのぉ?あいつプロリーグ新入りの癖にほんと態度デカいのよねぇ。」

 「それを言うならニーナ様も・・・。」

 「はぁ?私は小さい頃からエリートなわけ。天才ブレイバーって何度も特集組まれてんの。プロ入りの時期が同じったって年季が違うってわけよ!」

 「確かにそうかもしれませんね。」

 「そうそう。あんなやつダニエルだったら、ちょちょいとやっつけちゃうんだからぁ!」

 ニーナは手をひらひらさせながら、店内のモニターに視線をやった。余裕に溢れた言動とは裏腹に不安げな眼差しを向けている。それに呼応するかのように店員もモニターを見つめた。モニターには、紫色の髪をしたがっしりとした体格の少年が映っている。

 「(ダニエル・カートナー・・・。相手は英国王室始まって以来の名ブレイバーと聞きます。あなた様はどう戦うおつもりですか?)」


 湖の側には二人の少年が立っている。一人はさらさらした紫色の髪を持つ少年、もう一人は癖のある金色の髪を持つ少年だ。国籍、生い立ち、性格、容姿、そのどれもが異なるこの二人の少年だが、ただひとつ共通していることがある。今日が戦いの日であるということだ。

 ピリピリとした空気が会場を包み込む。湖を周回するように設置されたコースを眺めながら、観客たちは息を飲んでいる。

 だが、金髪の少年はそんなことを気にも留めていないようだった。まもなくレースが始まるにも関わらず、もうひとりの少年に話しかけていた。

 「君、ニーナさんは私が貰います。幼馴染のポジションは私に譲りなさい。」

集中しているのか、ダニエルはただ黙っていた。

 「ニーナさんはあなたに相応しくない。ニーナさんの側にいてよいのは英国王室出身のこの私だけ。わかりますか。この私だけなのです。」

 金髪の少年は熱心に語りかけるが、その声はダニエルの耳には入っていないようだ。

 「始まるぞ。」

ダニエルがそうつぶやくと同時に、実況の声が会場内に響いた。

 「両者お互いに健闘を誓い合い、いま位置につきましたー!」

 少年たちの事情などお構いなしに観客の興奮はみるみる増していく。会場内には声援が響き渡っている。その声援にかき消されたくないとでも言っているかのように、大きなブザー音が会場を包み込んだ。レースの始まりだ。


 「ブレイブ・オン!」


 実況の気合いの入ったスタートの合図と共に、紫髪の少年は駆け出した。けたたましい歓声が鳴り響く。

 「ダニエル・カートナー!風を切るようなスタート!しかし、ああっと、ノエル・バートン、どうした!?まだスタートしていません!」

 会場はざわついている。だが、ノエルはそんなことには無関心だ。

 「分からず屋ですね、カートナー君。いま思い知らせてあげますよ。」

 ノエルが両腕を横に伸ばすと、身に纏うボディースーツが変形しトンファーのような武器に変わった。

 「ああーっと、ノエル!両腕から何か武器のようなものを取り出したー!」

実況も驚きの声が隠せない。

 「英国王室はBRAVEに多額の寄付金を拠出している。そのため、この電脳世界を私が好きに作り変えることも・・・容易い!!」

 そう言うとノエルは竜巻のような爆音と共にコースを走り始めた。スケートシューズとコースの間からは時折火花が散っている。

 「なんという加速でしょう!これが英国王室始まって以来の名ブレイバー、ノエル・バートンの実力なのかー!?」

 気付けばノエルはダニエルの後方三十メートルにまで近付いていた。そして、右腕をダニエルにめがけて構えた。

 「何をする気なんだー!?ノエル・バートン!!」

 実況も声色が変わる。

 ノエルはふっと笑うと、落ち着いた声でつぶやいた。

 「火炎放射です。」

 同時に、ノエルの右腕から、一文字の炎が放たれた。それはダニエルの左肩を掠めると、道端の草に燃え移り、コースを空襲にあった戦場のように燃やし尽くしていった。


 「ちょっと、何なのよ!あれ!明らかに違法じゃない!?」

 静寂をかき消すようにニーナの声がバーの中に響く。

 「グレーですが、違法かどうかはわかりません。BRAVEで禁止されているものは、銃・刀等の一撃で相手を殺傷できる武器のみです。」

 店員は落ち着いた様子で中継を眺めている。BRAVEは元々何でもありの競技で、スポーツとして体系化されたのはつい最近の出来事だ。数々の凄惨な試合を見てきた店員の目には、今の光景はそれほど不思議なことには見えないらしい。だが、若い世代のブレイバーであるニーナは違った。

 「そんなの屁理屈よ!だいたいいまどきあんな物騒なもの、持ってるだけでアウトよ?暗黙のルールってやつ?それに今はBRAVEはスポーツなの。そのためにBRAVE協議会まで設立された。そもそも・・・。」

 ニーナの怒りは収まりそうもない。

 「(そう。ニーナ様の仰る通り、いまどきあのような武器を持っている者などいない。ダニエル様、どう戦いますか・・・?)」


 幾何かの時が過ぎ、湖の周辺はすでに大火事と化していた。乾燥した草木に火が勢いよく燃え移り、大きな煙を上げながら、ダニエルとノエルを包み込んでいた。

 「ダニエル・カートナー!防戦一方!対するノエル・バートン!悪魔のような笑みでダニエルを追います!」

 「ほらほらー、どうしましたぁ?これが私のボディスーツ『クロス・キングダム』の能力です。逃げてばかりではいずれこの炎に当たってしまいますよぉ?ハハハハハ!!」

 ノエルの表情は狂気に満ちていた。これが彼の本性なのだろう。端正な面持ちが醜く崩れ去っていく。

 「ニーナさん、待っていてください!愛しのノエルがいまあなたを迎えに行きます!」

 だが、ダニエルはそんなノエルの様子も一向に気にしていない。ただ、前だけを見つめて走っていた。白色のボディスーツを身にまとい、一直線にゴールを目指すダニエルの姿は、夕焼けに浮かぶ雲のようだった。


 「勝負はついにファイナルラップ!ダニエル、このまま逃げ切れるかー!?それともノエルの魔の手が届くのかー!?」

 試合も大詰めに差し掛かり解説も一層気合を入れる。

 「そろそろ、フィナーレといくぞ!ダニエルー!!」

 今までの試合は遊びだとでも言わんばかりに、ノエルの表情は鋭くなった。それと同時に、ノエルは反射する光で朱色に染まった自らの体をさらに加速させた。そして、あっという間にダニエルの後方十メートルあたりにまで迫ると、両腕でダニエルに狙いを定めた。

 「さぁ、ここに墓標を立てよう。追尾十字炎ホーミング・クロス・フレア!!」

 ノエルの両腕から発射された二つの炎の塊はダニエルの背中を追いかけた。そして左右から彼の体を直交するように炎が直撃した。しかし、その炎はダニエルの体の中に吸い込まれるように彼の体を通り抜けていった。


 「(どういうことだ!?なぜ!?いま確かに当たったはず!」

 目の前の光景に驚きながらも、それを確かめるように、ノエルはもう一度ダニエルを目掛けて両腕を構えた。

 「追尾ホーミング・・・。」


 「ゴール!Winner、ダニエル・カートナー!」

 会場内にシステム音が響き渡った。ダニエルの顔写真が上空に映し出され、写真の上には大きく『Winner』の文字が表示されている。ダニエルが試合を制したようだ。突然の出来事に観客も声が出ない。会場は静まり返っている。


 「ダニエルがゴールだと?いや、そんなはずはない!やつは私の目の前に!」

 ノエルは混乱していた。自分の攻撃が全く通じていない。まして目の前にいるはずの敵がいつの間にかゴールしていたのだ。だが、そんなノエルの疑問を無意味だと嘲笑うかのように、無情にもVRで作られた湖のコースは消え、通常のスタジアムが姿を現した。

 「な、なんと!?勝利したのはダニエル・カートナー!なんだ!何が起こったんだー!!」

 実況も何が起こったのか全く把握できていない様子だ。そして、会場の中央では、ノエルがダニエルに詰め寄っていた。

 「ふざけるな!貴様、イカサマか!お前は俺の攻撃をまともに食らったはずだ!なぜ生きている!そして俺の目の前にいたはずだ!なぜゴールしている!」

 ノエルはダニエルの襟首を掴むと、勢いよく捲くし立てた。

 「攻撃?何のことだ?」

 ダニエルの目は冷ややかだ。

 「お、お前は確かに俺の攻撃を受けて・・・。」

 「倒すことにこだわる余り、幻影ゆめでもみていたんじゃないのか?」

 「ゆ、幻影ゆめ!?そんな馬鹿な!?」

 自信満々のダニエルの表情にノエルは少したじろいでいた。イカサマでもないとしたら、さっきのゴールは一体は何だったのか。ダニエルの言うように幻影ゆめでも見ていたのだろうか。思考の糸が絡み合う中、ノエルは実況の声で我に返った。

 「映像をご覧ください!ノエル・バートンが攻撃を放ったその瞬間、ダニエル・カートナーがなんと・・・二人います!いや、片方は少し歪んで見える!?これはまさか!?」


 ゴール間際の映像に、バーの空気は一気に盛り上がっていた。

 「(ノエルが放った炎により、コースの温度は上昇。一方、湖の温度は冷たいまま。この二つの温度差が織りなす幻影ゆめ。すなわち、蜃気楼!ノエルや我々が見ていたダニエル様の姿は幻覚だった。そしてあなた様は本当はもっと先へ行かれていたのですね。見事です、ダニエル様!)」

 「ノエルは蜃気楼相手に攻撃してたって訳か。信じらんない。しかも歴代最速記録だなんて。さすが、ダニエル。やっぱり私の幼馴染だわ。」

 ニーナも店員もふたりとも驚きを隠せないでいた。

 「彼ははじめからこれを狙っていたのでしょうか?」

 「あいつがそんなことを考えると思う?ただの偶然よ。あいつはただ真っ直ぐなだけなの。どんな時でも真剣で、誠実で・・・ただそれだけなのよ。」

 そうつぶやくニーナの顔はどこか嬉しげだった。

 「そうですか。・・・ふふ、では祝杯といきましょうか?おごりますよ?」

 「おっ、あんた気が利くようになったわね。もしかして、私に気が合ったりして?」

 そんな冗談を言い合いながら、ニーナは満面の笑みで、また酒を飲み始めた。


 スタジアムの中央ではノエルが呆然と立ち尽くしていた。彼は颯爽と会場を後にするダニエルの背中を見つめながら、ぶつぶつと独り言をつぶやいているようだ。

 「あいつは・・・。あいつは、はじめから僕なんて相手にしていなかった・・。ああ・・・。ああ・・・。」

 悲哀の表情をしたノエルを尻目に、観客たちはダニエルの勝利に拍手を捧げていた。それは地鳴りのように会場を包み込み、ノエルの脳内をさらに混乱へと追い込んでいた。だが、そのノイズも突然会場に映し出された映像を前に鳴り止んだ。


 「おい、なんだあれ!?」

 観客のひとりがそう叫んだ。

 「あ?」

 それを聞いたノエルも、気だるそうな声を出しながら、他の観客たちと同様、指差された方向へと振り返った。するとそこには、カボチャのマスクを被った黒いマントの男の姿が映し出されていた。ジャック・オー・ランタン。すべてのブレイバーの憧れであり、現在ランキング一位の最高実力者だ。

 「・・・ジャック!ジャックじゃないか!」

 「なんだ?何が始まるんだ?」

 観客たちは突然のジャック・オー・ランタンの登場に子供のようにはしゃぎながら、宙に浮かぶジャックの映像を見つめていた。ダニエルもこの異常な事態に気付いたのか、退場口の手前で立ち止まり、いぶかしげな表情で宙に浮かぶジャックの姿を見つめた。対するジャックは、ダニエルが立ち止まるのを待っていたかのように、すっと右手を前に突き出すと、そのまま観客たちを制止した。


 「トリック・オア・トリート。ごきげんよう、諸君。」

 ジャックの第一声が放たれた。

 「本物のジャックだー!!」

 「ジャック様―!!」

 ジャックの声に会場内は一気に騒然となった。中には失神している観客もいる。だが、ダニエルは依然として険しい顔のままだった。

 「ランキング一位、ジャック・オー・ランタン・・・。」

 そうつぶやくダニエルの瞳はいつもに増して真剣だ。その眼差しに呼応するかのようにジャックの視線もダニエルに向かっていた。会場の盛り上がりとは打って変わって、二人の間には緊迫した空気が流れているかのようだった。だが、ジャックは視線を元に戻すと、再び観客へ向けて語り始めた。

 「今宵、この素晴らしい戦いを見せてくれたことに、私からも感謝の意を表したい。」

 ジャックから送られるレースへの賛辞に会場はさらに湧き立った。

 「そして、私からも諸君らに素晴らしきプレゼントを用意した。ゲートを見たまえ!」

 ジャックはニヤリと笑うと、スタジアムのゲートを指差した。するとスタジアムのゲートがゆっくりと開き、中からは磔になったひとりの老人と、それを取り囲むように歩く、黒いフードを被った怪しげな男たちが現れた。


 「・・・ニラド・・さん?」

 ダニエルはあまりに突然の出来事に言葉を失った。ダニエルは磔のその老人に見覚えがあったのだ。その老人はダニエルの恩人であり、いつも通っているバーのマスター、そしてBRAVEの生みの親、二ラド・スロヴァフツキだったのだ。

 「ううっ、ダニエル君・・・。」

 ニラドは磔になりながらかすれた声で呻いている。その光景に会場は一気に静まり返った。

 「本日、ニラド社最高責任者ニラド・スロヴァフツキは退陣を表明し、ニラド社および当オンラインゲーム『BRAVE』の運営権限は、この私に移管された!」

 ジャックは会場を前に高らかにそう宣言した。

 「同時に、この仮想空間は、新たな規約をひとつ追加する形で運営が継続されることになった。その内容は極めて単純だ。」

 静かだった会場がざわつき始めた。


 「レースの敗者は、アカウントを永久凍結とする!」


 会場には沈黙が流れた。みなジャックが口にした言葉の意味を必死に理解しようとしているようだった。そして少しの間を置いて、観客から罵声と怒号が飛び交った。

 「おい、どういうことだー!!」

 「ふざけんな!ジャックー!!いくらお前でもそんなもの認めないぞー!!」

 「そうだー!そうだー!」

 いま目の前で起こっていることがやっと飲み込めたのか、急に会場が騒がしくなった。これは紛れもなくジャックによる運営の乗っ取りだった。そして身勝手な規約の改定が目の前で行われようとしていたのだ。観客たちの怒りは収まる訳もなく、ジャックへの罵声は続いた。だが、当のジャックは落ち着き払っている。

 「従えないか。ならば規約違反により君たちも永久凍結だ。」


 ジャックが指をパチンと鳴らすと、叫んでいた観客たちが下半身からゆっくりと消えていった。

 「うわっ。うわっ。うわぁー!」

 会場内に悲鳴が轟いた。ジャックは楽しそうにその光景を眺めながら、くるりと振り返ると、スタジアムの中央で空を見つめている一人の男を指差し、声を荒げた。

 「そこの負け犬もだ!」

 指を差されたのはノエルだった。同時にノエルの体が下半身から消えていった。

 「嘘・・・ですよね、ジャック・・・!?私はあなたに憧れてこの世界に・・・。」

 ノエルは捨てられた子犬のような目でジャックを見つめていた。ノエルにとってはジャックこそがBRAVEを始めたきっかけであり、目標であり、この世界の真実だった。だが、そんな事情もお構いなしに、ノエルはこの世界から消え去った。

 「ジャック、貴様なんてことを!」

 目の前で起こった事態にダニエルは憤りを隠せない。

 「ん?お前も早死にしたいのか?」

 対するジャックは薄ら笑いを浮かべながらダニエルを煽った。だが、ジャックの言うことも真実だった。たった今この電脳世界の全権を握っているのは間違いなくジャックなのだ。ダニエルは言い返すことも出来なかった。

 「心配するな!私は勝者には寛容だ!ハハハハハ!」

 静まり返った会場内には、ジャックの高笑いだけがただ響いていた。


 「・・・ひどい。」

 ニーナの拳は強く握られていた。それは彼女の隣にいる店員も同様だった。

 「くっ、マスター!」

 中継に映し出されている磔の老人は間違いなく彼の雇い主、二ラド・スロヴァフツキだ。どうにかしなければ彼を救い出すことはできない。だが、その手段はあるのか。そんな思考が交錯する中、ニーナがふと呟いた。

 「私、行ってくる。」

 ニーナの顔は真剣そのものだ。

 「ニーナ様、何か策はあるのですか?」

 「策はないわ。でも助けなきゃ。」

 「しかしそれでは・・・、あっ。」

 店員は何か閃いたようだった。

 「付いてきてください。」

 店員はニーナに指でサインを出すと、一緒にバーの裏にある倉庫へと向かった。そして倉庫に着くと、奥の方にある木箱の中から、エメラルド色のボディースーツを取り出した。

 「ニーナ様、これを。」

 よく見るとスーツにはライオンの顔の装飾が施されている。

 「これは?」

 「マスターがあなたの誕生日プレゼントにと密かに用意していたものです。このスーツはきっとあなたを助けてくれるはずです。」

 店員は神妙な面持ちでニーナにそう告げた。

 「・・・エメラルド・・・リオン。」

 ボディースーツを受け取ったニーナは、そのスーツに印字された文字を読んだ。エメラルド・リオン。どうやらこれがこのスーツの名前であるらしい。

 「ありがとう、マスターは私が必ず助けるわ!」

 ニーナはさっと顔を上げると店員の方を直視し、決意を固めた表情でお礼を述べた。そして店員がうなづくのを確認して、バーを後にした。

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