『進撃の巨人』について③

 私が『進撃の巨人』にハマったのは確実に就活の最初の失敗です。言い換えれば、私生活の不満。

 エレンが戦いにこだわる一方で、私は全然関係ないことをして全力で逃げ出してしまいました。これが現実です。でも、毎週欠かさず『進撃の巨人』は観ていたし、お金はないので漫画を揃えることはできなくても、ネットに上がっている考察なんかで続きを察したりしていました。


 ここで余談。「『進撃の巨人』の面白いところは104期の仲の良さとかもあるんじゃないの?」とか、言われそうなので話題にしておきますが、マルコが死んでジャンが調査兵団に入ると決断し、皆がそれについていくシーンは無念からくる「闘争心」で彼らの友情が形成されているからですね。


 普段の生活でエレンみたいに何にでもつっかかっていっていたら身が持ちません。というか立場がなくなります。どんなに過酷でも立ち向かっていくエレンに自分を重ねているうちは、自分の中のやり切れない気持ちを忘れることができる。だから『進撃の巨人』はついつい見ちゃうんだ!


 ということは、漫画やアニメは「闘争心」を許してくれる受け皿なのかな? でも、それでいいのかな。だって、現実的な問題は何も解決してないんだよ? 私が就活を再開したのは卒業間近の約一年後だったんだよ?

 「闘争心」とはそんな付き合い方ではいけないんだ。

 現実を見ろ!ってね。

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