世界の半分をお前にやろう……?

魔王「勇者よ、儂の部下になれ。さすれば世界の半分をお前にやろう」

勇者「そんなのいらない。その代わりひとつお願いを聞いてくれたら味方になるよ」

魔王「へ? まあいいだろう。で、願いとは?」

勇者「おれ、いやわたし実は女なの。でね、一目見た時からあなたが」

魔王「は?」

女勇者「だからわたしを嫁にして」

魔王「すまんが儂には妻子がいるのだ」

女勇者「……それなら」

魔王「な、何を? ギャアアア――――――!?」


女勇者「フフフ……これであなたは永遠にわたしのもの」

 女勇者は切り落とした魔王の首を抱きかかえながら妖艶な笑みを浮かべていた。

 そしてその全身は魔王の血で真っ赤に染まっていた。

 


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