肋骨
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「あんたの肋骨じゃ、ポチのおやつにもならないわ」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「それで、あんたは女の肋骨にすぐ手が伸びるってわけ?」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「あたしはスペアリブじゃないわよ」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「で、あんたは女の腐ったのから造られたってわけね」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「せめてどんな骨か分かるくらいには痩せてよ。デブ!」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「違うでしょ? その女、どこの馬の骨よ!」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「あばら骨かあ。だからうちはあばら家なのね」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「あんたは肋骨じゃなくて、恥骨使ってんじゃないの?」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「何人女作って、骨抜きにされてんだか」
「女は、男の肋骨から造られたんだってさ」
「あんたバラして、わたしも試してみるわ!」
◇ ◇ ◇
憎まれ口がぽんぽん出てくるうちは、まだ本当に憎まれていないのかもしれません。罵倒の言葉が絶えた時の方が、ずっと怖いんですよね。
【おしまい】
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