ぴーすふるさらまんだー

 ええと。

 えへへ。

 あのお。


 僕はへいわしゅぎしゃです。


 口から火を吹きません。いきなりおっきくなって街をこわすこともありません。大声でなくことも、わめくこともありません。のしのしとえらそうに歩くこともありません。あなたをかじりません。あなたの生活のじゃまはしません。


 ただ、かべとか窓にはりつくのが好きです。ふりーくらいみんぐは、僕のかず少ないしゅみです。もしおどかしちゃったらごめんなさい。


 僕のごはんは、虫さんです。かってにあなたのれいぞうこを開けて、中のものを食べたりしません。あなたのおさいふにとてもやさしいです。


 ええと。ちょっとだけ、個人てきなことを言っていいですか?


 このまえ、けんこうしんだんでやせすぎって言われてしまいました。でも、僕ってずっとこの体型なんだけどな。でも、やっぱ、びーえむあいがひとけたっていうのはまずいですか?


 しょうがないもん。食生活がふきそくなんだもん。あったかくなったら虫さんがふえて、ごはんいっぱい食べられるかもしれない。楽しみです。うふふ。


 あ、また個人てきなことでごめんなさい。


 このまえ、ねぼけてしっぽを戸のすきまにはさんじゃいました。そしたら、しっぽ切れちゃった。おうだんほどう渡り切れなくて、ちゃりにふまれて切れちゃったのがやっと生えてきたばっかだったのに。くすん。


 あ、だからなかなか太んないのかな。


 えーと、じょぎんぐしたらまたやせちゃうから、ほんとうはぼけーっとしてたいんだけど、そうするとごはんがあたらないの。だれか僕にごはん作ってください。およめさんぼしゅう中です。もうちょっと太りたいです。


 僕はへいわしゅぎしゃです。だからけんかを売ったり、おどかしたりしないでください。そしたら走って逃げます。それだけです。


 僕はおうちの守り神ってことになってるみたいですけど、そんな力はありません。だって、僕はへいわしゅぎしゃのただのやもりですから。



【おしまい】

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