⑥花咲穂乃→宇都木歌鋭子パート「笹浦二高さんに脱帽!! ありがとうございましたッ!!」
◇キャスト◆
筑海高校女子ソフトボール部のみなさん
―――――――――――――――――――
練習試合終了後の、三塁側筑海高校ベンチ。
現在は、監督席から立った
「勝ったとはいえ、相手はついこの間できたばかりの新チーム。苦戦の原因は、お前ら一人一人に改善点があるからだ。お前たちがどれほど未発達なのか、充分勉強になっただろう……」
結果とは裏腹に、厳正で重苦しい空気が漂っている。先ほどの勝利で浮かれた者など、誰一人として存在しない。
特に、監督の正面で構え聴く
『仲間には真心。相手には決心……最後の最後まで、忘れてた……』
相手の笹浦二高側に恩恵ある旧友がいたとは言え、一時は筑海を敗北させることも考えてしまった身だ。逆転できたから良いものの、仮にアウトで負けていたらと想像すると、恐怖心が芽生えて仕方なかった。主将候補でありながら戦意を投げ捨てた過去は、何とも自分勝手過ぎたと痛む。
『これじゃあ失格だよ、
罪悪感の募りで、穂乃の
「……まだまだ、能力が足りていないってことだ。今後の練習や三年の背中を見て、お前たち一人一人が
――「「「「ハイッ!!」」」」――
立ち竦む穂乃が苦悩する中、腕組みの威厳ある立ち振舞いで歌鋭子が締め、筑海ソフト部の試合後ミーティングが終了した。バッテリーを務めた
「悪いんだが、まだワタシの話は終わってないんだ!」
ふと歌鋭子が声を張り、部員たちから再び注目を集める。何やら試合とは別件の話題を秘めているようで、皆不思議と立ち並んでいた。
『宇都木監督……何を話すんだろう……?』
一歩も動かなかった穂乃も、沈めていた顔を上げて
「――少し早いんだが、来年のキャプテンを今決めようと思うんだ。花咲のように候補ではなく、正式に決定させる」
「――っ! ……」
このタイミングで次期主将決定案を出されたことには、穂乃は声が出ず
『仕方ないよ……わたしの犯した罪は、重い……』
覚悟の現実が、いよいよ鮮明化していく。六年前から慣れ親しむ、この笹浦総合公園ソフトボール場で。
「毎年のように、キャプテンはお前たちの民意に
しかし、穂乃だけは既に緊張感を失い、落胆した心身で会議に臨んでいた。立候補者及び推薦者がいないならば、このまま自分で他者を公言しようとも思い付き、
『今回副主将を務めてくれた、錦戸さんが適任だ。三年生に混じってレギュラーだし、新チームのこともしっかり考えて動いてたし……わたし以上に、ずっと』
一年次から共にレギュラー組の嶺里ならば、チームを上手くまとめ先導していけるだろう。実際に今回も、部の勢いを活気付けたのは彼女の存在に他ならない。先発投手への気配りや周囲への指示、また主砲としての脅威的な打撃も見せてくれた。
『わたしが
ソフトボール経験者としての能力は言うまでもなく、周りへの配慮も欠かさず行える錦戸嶺里。明るく
「はい監督さん!」
『――っ! 呉沼さん……』
先に声まで挙げたのは、先発投手の役目を乗り越えた呉沼葦枝だ。穂乃と似て弱気で消極的な少女なのだが、後半戦同様の強気な面構えで出向いていた。
「呉沼……立候補か? 推薦か?」
「推薦です!」
「そうか。じゃあお前は、誰を選ぶ?」
歌鋭子に対しハキハキと応答し、葦枝は瞳の尖りを決して止めなかった。是非とも推薦し主将になってもらいたいと、強い気持ちが
『錦戸さんで決定だ……』
取り囲む部員らからも目を集める葦枝に、穂乃も安心して横目を向けた。彼女と嶺里は中学生当時から仲が良く、その一方でバッテリーも任された名コンビだ。選抜しない要素など全く思い浮かばない。
これで、副主将候補の嶺里は新たなる主将へ。
そして、主将候補だった自分は一人の選手へ。
そのように未来を決定付けた矢先である。
「はい! ぅちは是非、花咲さんにキャプテンやってほしいです!」
「……え、えっ!? 呉沼さんどうしてっ!?」
最初は聞き違いだと思った。が、葦枝に紛れもなく苗字を呼ばれたことに気づき、遅れながらも穂乃は思わず問い
「ピッチャーのぅちに、何度も声をかけて、最後まで支えてくれたから」
「呉沼さん……でもそれは、錦戸さんや梟崎さん、それにみんなだってやってたでしょ? わたしよりも、もっと良い適任者がいるって……」
無意識だが、いつの間にか皆の前で否定を始めていた。一人からの推薦に拒否権を行使するように、穂乃はしつこく道理で攻めてしまう。少なくとも、自分には絶対当てはまらないと言わんばかりに。
しかし、対する葦枝は微笑みを消さなかった。首を左右に振ってみせると、再度向き合って
「ぅちのそばにまで来てくれたのは、花咲さんだけだったよ? 声をかける
「呉沼、さん……」
「だからぅちは、花咲さんが……いや……」
反抗の音も尽きた穂乃は茫然と立ち、
「――穂乃に、キャプテンやってほしい!」
「――っ! ……」
驚きと
『考えてもなかった……今まで、周りからの呼ばれ方なんて……』
筑海ソフト部員からの信頼を拒んでいたとは、訳が異なる。しかし、レギュラー且つ主将候補という肩書きのもと、上級生との練習ばかりに気を取られていたことが事実で、全く意識してこなかった概念である。知らぬ間に壁を作っていたのかもしれないと、今更ながら同級生の葦枝に気付かされたのだ。
「はい監督さん! うちも、穂乃を推薦します! “初心忘るルべからず”を、誰よりも秘めていたので!」
「ふ、梟崎さん……」
六回表に入る前の円陣を思い出させるように、マネージャーの傍らファーストも務めた雪菜が
「はい!! あたしからも是非、穂乃でお願いします!! 勝利の結果を切り開いてくれた、勇敢な穂乃で!!」
「錦戸さん、まで……」
穂乃自身推薦しようと
――「私もです!! 穂乃が一番意識高いので
――「やっぱり穂乃が適任です! 一番声を出して守備してましたので!」
――「ガンバれ穂乃~!! これからもよろしく!!」
――「穂乃ならできるって信じてるよ!」
「みんな……」
見棄てられてもおかしくはない愚行を犯したはずが、穏便に
「……」
「……よし。じゃあ花咲、前に来い」
「あ、はい!」
歌鋭子に言われるがままに前へ出向き、穂乃は監督に肩を掴まれて一回転させられた。温かく迎え囲む選手たちと対面する状態に至ると、正式発表が
「来年のキャプテンは、花咲穂乃! 賛成の者は拍手で答えろ!」
――パチパチパチパチ!!
「みんな……あ、ありがとうございます! まだまだ未熟極まりないですが、しっかり自覚を持って精進していきます!!」
歓迎という文字そのままを示す、手拍子と笑顔ばかりが視界に連なる。穂乃も嬉しさを御辞儀で表し、オレンジリボンと共に深く地に向いた。
『ありがと、呉沼さ……いや、ありがと、葦枝。それに、雪菜、嶺里……そして、みんな!』
更なる拍手に耳と心を叩かれると、熱い何かが瞳に浮かび上がってくる気配を感じた。このままでは
「良かったな、花咲……」
「宇都木監督、さん……」
そばにいた歌鋭子の口先が耳元に寄せられ、周囲には聞こえない小声で囁かれた。部員たちの明るむ面々に包まれながら、監督から直々の祝福が静かに
「――やっとお前も、
「――ッ!! ……グズッ、は……ウゥッ……ハイッ!!」
か細く小さ過ぎる歌鋭子の声がけは、ついに穂乃の涙を伝わせた。両手で
『宇都木監督は、気付いてたんだ……わたしが揺らいでたこと、だけじゃなくて……』
突然の号泣には、もちろん部員たちからも揃って首を
『――キャプテン失格だって思ってたことも……グズッ、みんなから見棄てられるんじゃないかって心配してたことも、宇都木監督は見抜いてたんだ……』
本来主将という存在が明らかにする時期は、三年生部員の引退と同時であることが基本だ。一チームの乱れを少しでも生じさせず
しかし今回に限っては、一人の少女を孤独の幻から救うべく、一人の監督が立ち上がり決行した処置である。犯した罪の否定こそ皆無だが、
『ありがと、宇都木監督。こんなダメダメなわたしなんかのために動いてくれて……過去と決別する、覚悟のチャンスを与えてくれて……』
遅くとも今年の秋口には、今目の前にいる新たな仲間たちと共に戦うことだろう。辛い練習も励み合って乗り越え、
『でも、もう揺らがない。だってわたしには、新しい仲間たちがいるんだから! ……独りじゃないんだから!!』
本日の試合を通じて、穂乃は
本物と呼ばれる選手を目指す、一人の挑戦者として。
『――このメンバーで、わたしたちで行こうね……インターハイ!』
春陽が
◇ココから◆
試合後のミーティングが終わった現在では、両陣の選手たちでグランド整備が行われていた。異なる団体とは言えども、激戦の末には
「エェェェェッ!! 錦戸さん
「
「いやぁ~それほどでも~! でもでも、アタシが作るチョココロネはオススメだよ!!」
「ねぇねぇ! 今度行ってもいい? あたしん
「マジでマジでマジカルで!! ウルトラウェルカムだよ!!」
打席付近では、パン屋を営む家庭の
「あ、あのさ、ピッチャーの
「あ……サードの人……
「そのさ……変に怖がらせちまってゴメンな。お前のこと見てたら、昔の知り合いを思い出しちまって……心配になっちまったからさ」
「いえいえ、気にしてませんよ。優しいんですね……っ! もしかして、ぬいぐるみとか好きですか!?」
「え……ま、まぁまぁだけど……なぜにそう思った……?」
ピッチャーズサークルと三塁の間では、ぬいぐるみをこよなく愛する呉沼葦枝が目を輝かせていたが、話題を摩り替えられた
「そうなんだぁ。篠原さんドクターストップかけられてるんだ……」
「まぁ動けないこともないんだけどねぇ~……それにしても梟崎さんって、オシャンピな眼鏡着けてるわね! どこで売ってたの?
「あ~これ? 駅前のトコだよ。最近セールやってるから、今がチャンスじゃない?」
「あそこねぇ! 今度シスコン兄貴にお願いしよっと!」
「……見えないとこで苦労してるのね」
一塁上では、お互いマネージャーで眼鏡使用者としても共通する、
「穂乃、久しぶり!」
「梓! またソフトボールやることになったんだね! 再開待ってたよ!」
「ありがと。みんなのおかげで、特に夏蓮のおかげで、またやるって決めたんだ」
「穂~乃ちゃ~ん!!」
「夏蓮……グゥッ!! もぉ~夏蓮! みんなが見てる前で抱き着かないでよ~……恥ずかしいって」
「エヘヘ。あ、そうだ穂乃ちゃん! “SHINE”のID教えて! これからはいつでも連絡できるようにしたいからさ!」
「
「もちろんだよ! 柚月と咲にも、帰り際に教えるね!」
「やったぁ~! これで穂乃ちゃんといつでもお
「それは失礼だよ夏蓮。“SHINE”なんだからスタンプもちゃんと送らないと」
「梓、それフォローになってない……ッフフ!」
二三塁間では、かつて笹浦スターガールズで磨き合った清水夏蓮と
一二塁間やファールゾーンにおいても、
一方、
しかし、一戦を交えた同士らの表情は試合前に比べ
「
筑海高校監督者の宇都木歌鋭子が怒濤の一声を射し、事態の
『ったく……遊びじゃないんだぞ、部活は』
生徒たちには厳しくも規律を重視させ、
『笹浦総合公園……やはり、懐かしいな』
多目的練習場として様々な競技に扱われる笹浦総合公園では、外野の緑芝生の方では家族で賑わう者たちや、友だちとキャッチボールをする少年たちで溢れていた。またもう一方のグランドには、これから練習を始めるシニア野球チームが招いており、正午を越した練習試合後の光景が、当初と比べて落ち着いた色に変わる。
『変わった箇所も、たくさんあった……。だが、変わっていないモノだって、確かに顕在だ』
――「やぁ歌鋭子ちゃん。今日はわざわざ、練習試合を受けてくれてありがとねぇ」
現実に戻すかのように、
「もうじき
一塁ベンチの方角から歩む者は、スーツ姿の
「随分と丸くなりましたね。見た目も性格も……昔の恐ろしさが嘘のようです」
「
「フン、芯のない男には興味ありませんから……てか、マジで“ちゃん”は
「そうだねぇ……もう今は、宇都木
低身長の秀が歌鋭子の隣にたどり着くと、凹凸激しい二人は揃ってソフトボール場を見渡した。土の香りや風の味覚、整備の音や陽射しの触感も覚えながら、五感を働かせて溶け込む。
「……そういえば、
「うん。さっき
試合中に打球が利き手に直撃した
『一時はどうなるかと心配したが……良かった』
去年から一目置いていた熱血少女の安否が確認でき、歌鋭子はホッと胸を撫で下ろす。相手側の問題ではあるが、叶恵を一人の選手として気に掛けていたために。
「やっぱり君は、叶恵ちゃんがお気に入りのようだねぇ。プロソフトボーラーになりたい、か……以前の君と今の彼女は、とても似ている気がするもんねぇ」
「お気に入りなんていませんよ。ソフトボールを愛する全ての選手が、ワタシにとっては大切な存在ですから」
「フフフ。それを、お気に入りって言うんだよ」
漸くグランド整備が終了した一方で、二人の会話は依然として弾んでいた。誰にも語られていない、もう一つの物語を振り返りながら。
「篠原柚月、中島咲、舞園梓。そして、清水夏蓮か……フフ」
「ん? うちの孫娘が、どうかしたかい?」
「い~や。雰囲気が全然似てないなぁ~と思いまして」
選手が消え去ったグランドから視線を逸らし、今度は一塁側ベンチに焦点を当てた。仕事を終えた後の娯楽的空気が漂いつつある中、歌鋭子は自身が名指しした四人の素顔を見つめる。心の奥底でとある人物と比較しながら、淡い思い出と
『あの三人が、
かつて共に、栄光の輝きに繋がる
『ったく。四人揃ってすぐ結婚しやがって……ホント、けしからん先輩たちだ』
独身目線では軽い
『そんな四人の娘が、笹浦二高にはいるの、か……』
いつしか二人の会話は一端停止し、両者隣合っての沈黙を迎えていた。目の前に拡がる光景に見とれているが故の静寂だが、再び秀が現在の背景を思い出させる。
「確か来年で、筑海での監督業十年目かい?」
「えぇ。ワタシの中では、一つの
「早いもんだねぇ~時の流れというのは……君もベテランじゃないかぁ」
「いやいや。この世界は、年月よりも結果が物語ります。もう長く、インターハイにも出られてませんし……」
自身の指導力に溜め息を漏らすと、自陣の三塁側筑海ベンチに目を
「今年か来年には、筑海の
「そうかい……敵対関係かもしれないが、応援してるよぉ。“初心忘るルべからず”……ソフトボールを楽しむことを、君自身も決して忘れないようにねぇ」
「忘れませんよ。どっかの恐ろしい監督さんからの御言葉なんですから」
過去と未来の板挟みで語り合う二人の空間には、いよいよ別れの時が迫る。筑海ソフト部員たちがマイクロバスへ荷物運びを始めた頃、歌鋭子も最後の挨拶を告げようと、秀に向き合い一礼する。
「こちらこそ、今日は素敵な機会を設けていただき、ありがとうございました。是非また、よろしくお願い致します」
「フフフ。ホントに、大人になったものだねぇ~……」
胸を張った気をつけの姿勢に戻ると、再び秀の穏やかな瞳が窺えた。今から約二十五年もの前、あれほど恐怖したはずの元監督とは思えない笑顔に対し、
「――指導者としても、ガンバってねぇ。笹浦スターガールズ第二代キャプテン、宇都木歌鋭子ちゃん」
「――まぁ初代の名は、言うまでもないですかねぇ?
師弟の弾んだ会話は笑んだ疑問で終了し、一塁ベンチへ戻り帰る秀の後ろ姿を、歌鋭子は一人見送った。当時の面影が薄れているよう感じてならないが、敬意は今もなお胸に残ったままである。無意識にもう一度御辞儀してから立ち去り、遅れて三塁ベンチへ振り返る。
『……フフ。しかし、困ったなぁお前ら』
荷物運び中の部員たちを視界に取り入れ、不適な笑みを浮かべながら歩んでいた。
『来年……下手すれば今年から、インターハイへの道が更に険しくなるぞ~……』
辿り着いた歌鋭子は背後を決して振り向かなかったが、つい一塁ベンチの絵図ばかり考えてしまう。まだまだ発展途上だが、個々で輝ける将来を感じる選手ら、また強く明るく勇ましかった先輩方の健気な娘たち、そして元監督を学校長とした笹二ソフト部には、どうも苦笑いを隠すことしかできなかったのだ。
最高の絆で結ばれた仲間たちに潜む、とんでもない確信を認知してしまったが故に。
「――百パ~強くなるあんなチームと、これから戦わなくちゃいけないんだからな……」
誰もが目指す目標。
誰もが秘める可能性。
誰もができる努力。
そして、誰もが明るみ触れ合う一体感。
常勝チームには欠かせない四拍子が、笹浦二高女子ソフトボール部には揃っていると感じてならなかった。二年生が最高学年の新設部とはいえ、既に試合を繰り広げられる力さえ余している。今回は勝利できたが、その逆は時間の問題かもしれない。
『だが、追い越される
歌鋭子も自身の荷物をまとめ終わり、部員たちと共にベンチ前で整列する。本日ココで試合ができたことへの感謝と、今日を
『――筑海ソフト部も、今まで以上にガンバらなきゃな。ワタシも含め、みんなで物語を
そして最後に、今回の対戦者へ多大なる御礼を申し上げる。今日という日を忘れない約束と、またいつか戦おうと思う期待を胸に、笹二ソフト部への最終挨拶で幕を下ろす。次期主将の花咲穂乃を筆頭とし、呉沼葦枝や錦戸嶺里に梟崎雪菜たちも合わせて。
「笹浦二高さんに脱帽!! ありがとうございましたッ!!」
――「「「「ありがとうございましたッ!!!!」」」」――
一人一人に個性があるように、一チーム一チームにも物語が存在する。それは無論、筑海高校女子ソフトボール部も同様である。
―――――――――――――――――――
梓「ラストのエピローグは、
明日
良かったら、よろしく✏😌」
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