『縞々猫』

……気が付くと女王陛下の腕の中。


僕は知ってる。


でも、言っちゃいけない。


僕はただ『ご主人様』のお手伝いをする。


それが『宿命』。






━━本当にそれでいいの?━━






ううん、もう嫌だったんだ。


『アリス』が大事なのに、なんで『アリス』を殺さなきゃいけないの?







━━『大事』なものは『何』だった?━━







……分かんなくなっちゃったよ。


そんな僕をあの『アリス』が救ってくれた。


僕を抱き締めてくれた。


僕はきっとこの『手』を求めてた。







━━求めていたのは『手』?それとも『温もり』?━━







分からない。


でも、ずっとこの『世界』から出たかった。


狂った『ご主人様』をみてるのが辛かった。








━━本当は『何』が欲しかった?━━








……『ご主人様』がいれば。




…だけど、最後にみた『ご主人様』があまりにも哀しかったんだ。







━━これで良かったの?━━







本当はあの腕に還りたかった…!


だって!真っ白な空間で聴こえたんだ!







━━……さようなら、『ロビン』。

……あなたは幸せになって頂戴。━━





あの『目』は『クリスティーナ』だった……。


あの腕に還りたかった……!


でも、彼女の目はそれを拒否してたんだ。







━━後悔してる?━━







ううん、今は君と同じ『アリス』の膝の上だから幸せだよ……。

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