一つの感情を選ぶなら

もし一つだけ感情が 捨てられたのなら

どれを捨てるだろうか 他愛もない自問自答


抱きたくない感情の一つを 選ぶだろうか

それとも巡り巡って 抱いていたい感情を選ぶだろうか


考えても本当に一つの感情を 捨てられるだなんて

馬鹿馬鹿しいただのお話である


僕は寝転んだベッドの上で 一人そんな事を考えていた

ふと瞳に映った時計の秒針 僕の脈が時に重なる


僕は時計をそのまま見つめてみる

一つが狂えば全てが狂う そんな錯覚に陥った


感情も実は同じで 全てが鎖で繋がっていて

一つが切れると バラバラになる


必要では無さそうに感じられる感情も

それがあるからこそ感じられる 感情だとか気持ちがあり


だからこそ 行き着く場所があるのではないかと


僕はそんな幻想を抱いた自分に 小さく呟いた

「何故一瞬 自分がそれを抱いたか 僕はちゃんと知っていから」

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