第 廿 話 くぁwせdrftgyふじこlp;@:「」










「死ねゴルァアアアアアアア!!!!!!」




っていう声が聞こえた次の瞬間、




「許してくださぃぃぃぃぃぃいいい!!!!」




っていうのが聞こえるのはほんとどうかしてると思う。もちっとねばろ?

そんでその声の主と思われる生徒が俺たちのいる折に突っ込まれるわけだが、




「なっ、なああああんでここここここにW本田がっ!?しかも無笛…高杉までグハァっ」



ってここまでの流れがデフォルト。大体5回くらいやったかな?うん。みんなボコボコにされてこん中に入ったのに、忠勝とか高杉がいるせいでまたボコられんじゃないかってビクビクするわけだ。それがウザい俺たちはそいつをフルボッコにすんだけど…


…いささかやりすぎじゃね?


そういう目線をイライラでボルテージMAXのそいつらに向ければ




「ったく、どいつもこいつも馬鹿の一つ覚えみてぇにおんなし反応しやがってよぉ…」


「そこには同意ですねぇ、鬱陶しいといったらない。まぁこれも全部誰かさんのせいですけどねぇ…」


「本当ですよ。これは、酷い」




と口々に言われたんで隅でおとなしくしておく。

てかな?高杉は知らんがあの場を任せたのはお前らだからな?勝てないってわかってる本郷を俺を戦わせたのお前らだからな?


お前らが!

俺を!

本郷に!

差し向けたんだからな!


だったら何したっていいだろうが!!

そう、降参して牢に入ったって!!!!!!!


いいじゃん!!!!!!!!!


何を隠そう今俺たちは体育館内に作られた檻の中にいる。

これがまた本格的な牢屋で、まるで猛獣でも入れるのかっていうくらい頑丈で大きい。やぁねぇ、陰気で。しかも看守男ばっかっつーね。


…女子がおらん


ふつー牢屋つったらおんな看守だろうがっ!?ミニスカの、帽子斜めに被ったさ!?


なのになんでいるのむさっ苦しい男ばっかなわけ

何が好きで野郎の背中見てなきゃいけねぇんだよ




「ったく…なんでこう…はぁぁぁぁ」




ため息をつく。何か文句を言いたいけどもう言う気もなくなる。


いや、ね?


確かに本郷に降参しましたって言って牢屋に突っ込まれるようにしたのはさ、紛れもなく俺だよ?だって死ぬってあんなん。蛇に睨まれた云々言うけどあれじゃあ龍に睨まれたミジンコだね。


死んじゃうくらいなら文句言われる方がマシって。


だけどその文句言われるのも意外ときつかったり。さっきから背中に刺さる目線がめっちゃ痛いんだけどまぁ、うん。


…無視だね!!!


てかさ、そんなことよりも




「高杉も捕まったん?」




そう、意外なことに俺たちが折に入る前に高杉はその中にいた。しかもその前にとっ捕まってた奴ら全員なぎ倒してるって言うね、どこの不良だよあんた。


頬に傷を作っていた高杉はあぁとそれに触れつつ答えた。




「久しぶりだったからか鈍っててな。遊政に遅れをとった」


「あれ、遊政って妲己の生まれ変わりだっけ?え、てか妲己って九尾の狐じゃなかったっけ?」


「いや、それは後世の勝手な結びつけだ。あいつは紂王の寵姫だった妲己だよ、人のな」


「ふぅん…」


「で、今の俺の恋人」


「ふぅん………」




へぇ、恋人。




「美人じゃん、よかったな」


「傾国の美女だからな。当たり前だ」




と。ここまで自然なもんだからおかしいワードがあるのに気がつかなかったゾ。

さぁ10秒前に記憶を戻して…




「こ、ここここここここ恋人ぉぉぉぉっ!!」




叫んだ瞬間ウルセェと拳骨が飛んできて、しかもそれは本多やらの門も混ざってて完全にとばっちりだけどそんなこたぁどうでもいいいやどうでもよくないだってこいつに彼女いる時点でびっくりなのになんでそれが遊政狐々なんだよそもそもこいつ前世もそこそこイケメンで今生もイケメンとかどういうことなの意味わかんないんだけどとりあえずファ(ry



てか今大事なのはこいつがさらっと、なんでもないかのように爆弾発言したことだ。


いやだって、こいつが言ってることが本当だとしたら、こいつ、自分の彼女と喧嘩してきたことになるぞっ!?


しかも負けたって…




「もう尻にひかれてんのか」


「そこかよっ…いや、あいつに逆らうと後々面倒なんだわ」


「いやまぁ確かに面倒だそうだけどさ、お前のことだからそういうとこ気にしないと思ってた。てか女に負けるとか嫌いだろお前」


「…宮刑にされそうになってそれ言えんのか、お前は」




…言えん。


あぁ、そうか、あいつ古代中国の人間だから男への刑罰つったらそれになんのか。ちなみにわかんない人に宮刑がなんなのか説明すると、男のチーンなとこをスパンと切るとかいう頭沸いた刑罰。


…まぁそれ結構最近までやってたんだけどね…


そういや壱組って亜細亜コースだから中国人いっぱいだわ、気をつけよ。



まぁともあれ。




「暇だ」



看守は面倒そうな奴しかいねぇし、中も中でウザイのばっか。つまらん。


てか、いつ抜け出そうかなぁ。ずっとここにいるわけにもいかない、とっとと警視総監とやらを探し出してぶっ倒さなきゃいけねぇ。


で、そのために”鬼火”を採ってこなきゃいけないみたいだし。


面倒だ。とても。出るに出られないこの状況は打破しにくい。けれどしにくいだけでできないわけじゃない。


ただ、面倒なだけで。


どうしようか。もう一度呟く。スマホを取り出して残り時間を確認すれば一時を過ぎている。リミットまで5時間を切った。そういやこれ、時間内にクリアできなかったらどうなるんだ?


そういえば誰も言ってなかった気がする。二井八から数字の意味聞いて、それっきりだ。


でも、きっと何かが起こるのだろう。


それこそ宮刑並みに嫌なヤツ。


それを考えると背筋が寒くなってきた。とりあえず外に出れるということを前提にしておき、情報収集をするべく本多たちにのされた奴らのところに行った。












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