空とミアの休日

@Servicearea

第1話

これからお話するのは、最近僕の友達に起きた面白いお話だ。

では、始まり始まり〜




僕は、古木 宙

普通(と思いたい)の中学生だ。

と同時に古木家に仕える(そのときにこの名前になった)召使いの一人で、普段は日本の三大財閥のひとつ古木家の次期当主の娘のミア

通称お嬢の護衛兼話し相手として仕えている。

という訳で今日は、お嬢に付いてお嬢の友達2人と近くに新しく出来た高級大型ショッピングセンターにきている。

本当は行ってはいけないのだが、こっそり家から抜け出してきたのだ。

ということで帰ったら怒られる。

まあ仕方ないか

お嬢の為だし。

「ねえ宙にあってるかな?」

いま僕らは、服屋がたくさん集まっているエリアにいる。その中でもこの店は、お値段が非常に高い。うんなんなの一着うん十万って。

「ええお嬢にあってるよ」

お嬢はいま珍しく服を選んでいた。普段は「ウニクロ」とかの服で適当に済ましていて(特に家の中)メイド長さんに怒られているので意外だったので僕としては珍しくお嬢に見惚れてしまった。

もともと綺麗な茶色をした髪に愛嬌のある顔をしているし、背が小さいけどそれはそれで可愛げがあってお嬢はモテる。

残念なのは、少々暴力的なところと、心が少し発酵しているところだろうか。

(はは、もうこの思いは捨てたはずなんだけどな。お嬢にばれてないといいけど)

「おおよかったじゃんミア、宙君が可愛いって」

「いや可愛いとは、言ってなくない?」

「ああとてもがぬけてたわね。てへぺろ」

って僕をからかってくるのが岡田さん。

通称ケ○姫

あだ名の理由は、部活のときに竹刀を蹴ったから。

彼女も日本を代表する大手塾の社長の娘で彼女もまた綺麗な少女だ。

「まあまあ宙君とミアをからかうのは面白いからわかるけどそこまでにして買いにいこっ」

「面白いって…はぁ」

今のは舟橋夏実さん。僕とお嬢も通っている。私立星野中学の理事長の娘で星野中学の生徒会長。彼女も綺麗なひとだ。

岡田さんがガラスの靴なら舟橋さんは雪の女王の妹。


そうお分かり頂けただろうか最初の部分でハーレムと思った人がいたかもしれない。

し・か・し3人とも結婚どころか告白するだけで、四方からスナイパーライフルから弾丸がとんでくるような人たちなのだ。

だから僕は、断じてハーレムではない。



と力説している間に、お嬢たちは既に買い終えていたらしい。

「持って!」

そう大量の紙袋と共に。

「はぁ…」

「次は…オヤツにしない?」

「じゃあいこー」



場所は変わって

いまの状況をお知らせしよう。

修羅場だ。

座ろうとしたところまではいい。

しかしその席がUの字がたのソファに小さなテーブルが一つの席だったのだ。

さらに選りに選って僕は真ん中に座らされたのだ。理由はそこだけ日が当たるから。それもガラスや鏡に反射し集まった真夏の日光。温室育ちのお嬢たちにはきついらしい。

そしてそこになんとみんな酔った。

何でって?

お嬢はアイスの中にあったラムレーズンで、岡田さんはパフェに入っていたガトーショコラに入っているお酒で、舟橋さんはなんとクリームソーダの炭酸で酔ったらしい。

で3人とも僕に自分のお菓子をスプーンに乗せ食べさせようとしてくるのだ。

たしかに嬉しいこんな美少女三人にあーんをしてもらえるのは。

が、忘れてはいけないそれをした途端弾丸がとんでくることを。

「「「ほらほら〜あーん」」」

「ちくしょー」

たべたいしかし食べれない。

結果僕は、頭をゴンゴン壁にぶつける。

「ちくしょー」

ガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンガンパンパンバゴン

「⁉︎何だ!今のは銃声?お嬢舟橋さん岡田さん落ち着け」

僕は苦肉の策として辛いガムを三人の口に放り込む。

「「「辛い!はっ!?どうしたの宙(君)?」」」

「分からないけどさっき銃声がした。」

「本物?」

お嬢は急に真面目な顔になり、周りを見渡す。

「ああおそらくアサルトライフルとかでなくて拳銃だと思う。とりあえずここから「動くな!このショッピングセンターは我々が占拠した!!」

振り返ると声の元は、館内放送用のスピーカー

「全員その場から動くな。我々は、日本政府に人質と引き換えに仲間の釈放と我々の安全を要求する‼︎

動くなと言った!」

スピーカーから銃声がした。

「ああそれと携帯は、ジャミング波により使えない。また我々は銃を所持している。下手な真似はしないことをお勧めする。では館内のすべてのドア、窓その他出入り口のシャッターを、降ろす。政府に期待して震えてろ」

それっきりなにも聞こえなくなった。

「な、なんなんだよー」

「こわい誰か⁉︎」

「黙れお前ら!」


最悪の休日の始まりだった。

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