生誕


 『今日』というこの日ほど

 貴い日はありません。


 貴方がいて私がいる

 その、なんという甘美なこと!


 今日は貴方がこの世で初めて

 自らの力で息をした日ですね。


 生まれたての――小さな身で大声を震わせた

 『生』を求める貴方の息吹。

 私の心をも震わせました。

 それはこの私と同じく

 さぞや誇らしかったことでしょう。



 この日。

 貴方は私のかけがえのない

 誇りある人となりました。



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