翡翠の斑
君が僕を呼んだとき
陽炎が静かに笑いかける
産声の時雨が降り注ぎ川の光が血潮になる
翡翠にも似た日々の名が
僕らの影になったとき
風が鳴らした風鈴が旅立ちの刻を知らせていた
近くにいれば見えるのに
遠のいて揺れる君の背はただ僕だけを呼んでいる
その声を辿り道を往く
決してそこに君はいない
瑠璃を砕いて春と呼ぶ
たしかに君がいた場所を
翡翠の斑に消えぬように
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます