幼少

久方の邂逅に見上げた空は


忘れられぬ黄昏と藍色の逢瀬


キミを認めようと手を伸ばすけど


瞬きにキミは消えていく


万歳の叫声は木霊して


ガラクタの中に溶けていく


「待て」の声さえ届かない


爆撃の果ての青空にキミの瞳はしたたかに


新時代の幕開けと


オブジェと化したすべてには


雨だけがその身を冷やし


身の上こそを知らしめて


朽ちていくのか指先は


キミに伸ばした心さえ崩れていくのか風の中



照らせこの世界の果てまでも


影すらも焼き尽くし未だ立つキミを見つけて


新時代へとキミだけを

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